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野球 コラム 2018年5月30日

日大の危険なタックルとは違う考え方から生まれた危険なスライディング

Do ya love Baseball? by ナガオ勝司
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前夜、表情を曇らせていたパイレーツのディアズ捕手は「僕や他の捕手にとって安全が確保されたようなものだから嬉しい」と言えば、ハードル監督も「あのスライディングが危険だと球界に知らしめたことが一番重要なんだ」と得意気だった。対照的にカブスのマドン監督は「その解釈には100パーセント同意できない」と辛らつで、悪者にされてしまったリゾも「これが正しいと教えられてきたプレーをやっただけなのに」と怪訝な表情で話すしかなかった。

良いか悪いかは別にして、日本のプロ野球で同じことが起きたら、報道の仕方によってはちょっとした問題になると思う。なぜなら、すでに封殺プレーを終えて塁から離れ、併殺プレーに移っていた捕手の足を払うのはとても「意図的」なことであり、日本にはリゾのようにそれを堂々とやって、マドン監督のように擁護してくれる土壌も存在しないからだ。

米国ではカブス・ファンを筆頭に、リゾのスライディングを支持する人が多い。前出の「不要なプレーではないのか?」と問うた知人はカブスの宿敵カージナルス・ファンであり、もしも彼がカブス・ファンだったら違う質問になったと思う。

MLBが「守備妨害だ」と通達したことがニュースになった直後、あるツイッターでファンがつぶやいた一文が、そんな野球観の違いを反映していた。

「ベースボールも随分とヤワになったものだ。うちの息子もそろそろフットボールに転向する時かな?」

あんなスライディングをする選手も、そんなことを言える親御さんも、日本にはきっといない―。

ナガオ勝司

ナガオ勝司

1965年京都生まれ。東京、長野、アメリカ合衆国アイオワ州、ロードアイランド州を経て、2005年よりイリノイ州に在住。訳書に米球界ステロイド暴露本「禁断の肉体改造」(ホゼ・カンセコ著 ベースボールマガジン社刊)がある。「BBWAA(全米野球記者協会)」会員

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