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球場に到着したのは、シーズンシート契約者だけが先行入場できる3時半過ぎだった。その他のお客は一般開放の4時半まで待たねばならないのだが、全席自由でFirst come, first served(早い者勝ち)ということもあり、すでに入場を待つファンの長蛇の列ができていた。そして、広いパーキングは相当埋まっており、スポーツイベントに付き物のテールゲートパーティーの魅力的な匂いが漂ってくる。しかし、球場周辺で何かイベントが行われている様子は感じなかった。ちょっと、10年前のLAとは違うな・・・
そして、冒頭記したようにぼくが期待したイベントは球場内でもなかった。対戦相手のホワイトソックスともども50年前のデザインのユニフォームで戦ったのは良しとするし、50年前のオークランド初戦で先発したルー・クロースによる始球式は感動的だった。しかし、それだけ。彼以外にこの日コロシアムに戻って来たOBは皆無だった。せいぜい、フィンガース、エッカズリー、リッキーの3人の「着ぐるみ」がイニング間の競争に現れただけだ(ナショナルズ・パークでの大統領レースのオークランドOB版と思って欲しい)。しかも、通算1406盗塁のリッキーは3人中ビリだった。こりゃないよ・・・
観客は最終的に4万6千人強だった。「良く入った」と評価することもできるだろう。しかし、無料チケットの配布は20万にもおよんでいたこと、球団は最大7万人の来場の可能性を見込んでいたこと、そして何より無料であることを考慮すると、この人数にも手放しで喜べない。そもそも、ドジャースあたりなら、有料でもこのくらいの人数を集めるのだ。記者席から全体を見渡すと、事実上シャットアウトしたままの通称マウント・デービス(1995年にNFLのレイダーズ移転に合わせ増設されたセンター後方の巨大な観客席、)以外はほぼ埋まったようにも見えるが、びっしりという感じではなくアッパーデックは7~8割の入りだった。
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