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バドミントン コラム 2022年10月12日

西本「どこまで通じるか楽しみ」、欧州遠征で王者アクセルセンに挑戦へ=バドミントン

バド×レポ by 平野 貴也
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9月、ジャパンオープンで初優勝を飾り、喜ぶ西本

世界王者に挑戦だ。バドミントン日本代表は10月に欧州で国際大会を連戦する。各選手がどこまで勝ち上がるか楽しみだが、早期に注目カードが実現する。9月に日本で行われたダイハツヨネックスジャパンオープンで国際大会初優勝を飾った男子シングルスの西本拳太(ジェイテクト)が、世界王者のビクター・アクセルセン(デンマーク)と対戦する。

アクセルセンは、昨夏の東京五輪で金メダルを獲得。その後、中東のドバイにも活動拠点を設けて新たな環境で進化を続けており、今夏の世界選手権では全試合ストレートで勝ち上がり、2度目の優勝を飾った。2020年1月まで、男子シングルスは桃田賢斗(NTT東日本)がリードする種目だったが、現在はアクセルセンが王座に君臨している。今年は、初戦のドイツオープン準決勝で敗れた一敗のみで、36戦35勝(棄権を除く)。誰もが認める絶対王者だ。

西本は、欧州遠征の第1戦となるデンマークオープンは、互いが1回戦を突破すれば2回戦で地元での優勝を狙うアクセルセンと対戦する。第2戦のフランスオープンでは、1回戦で激突することが決まっている。9月末、西本は所属するジェイテクトの新体制発表会見に出席。前日に発表されたデンマークオープンの組み合わせについて、次のように話した。
「アクセルセン選手とは、最近は全然対戦していない。ジャパンオープンを優勝したことで、対戦に期待をしてくださる方もいると思いますし、僕自身もどこまでできるか、通じるかが楽しみ。すごい強いのかもしれないという不安もありますけど、まずは(デンマークオープンの)1回戦を勝ちたい気持ちが強いです。もし、アクセルセン選手に久しぶりの黒星をつけられれば、注目もされるでしょうし、それが(欧州遠征後に国内で行われるS/Jリーグで)僕やチームを楽しみに見に来てくれる方は増えると思う。そういう形でもチームを引っ張って行けたらと思います」
11月には、国内最高峰のS/Jリーグが開幕し、西本は今春から所属するジェイテクトのエースとして戦う。初の日本一を狙うチームのけん引役として、期待を高めるきっかけにできるか注目される。

ともに世界選手権を2度制しているアクセルセン、桃田と同じく、西本も1994年生まれ。同世代で先を行く2人を追いかけている。アクセルセンとの対戦成績は、1勝5敗。2016年の初対戦のみ勝利しているが、その後は5連敗と苦しい。しかし、2020年1月のマレーシアマスターズ以来、長らく対戦していない。西本はその間、トナミ運輸を退社してフリーとなり、岐阜県で活動する丸杉の練習に合流。そして今春にジェイテクトへ加入と環境を変えて進化を図ってきた。現在は、社業のない実質的なプロ選手だ。午前中は個人練習でスキルを強化。苦手だった低くて速い球への対応力を高め、16年以前とは異なるプレースタイルを身につけたことが、8月のジャパンオープン初優勝につながった。

9月末、ジェイテクトの練習に合流した中西コーチ(右)のノックを受ける西本

日本代表で男子シングルスを担当している中西洋介コーチは「元々、上位選手と競る力はあったが、焦って攻めて仕掛けすぎるなど勝ち切れなかった。ジャパンオープンでは、相手が我慢できなくなるまで待てた。自分のリズムを崩さず、最後の1点、2点で長所であるラリー力を出せた」と成長を評価する。特に、アタッカータイプの相手への対応力は、高まった印象だ。28歳で国際大会初優勝を飾り、西本は「僕の全盛期はこれから」と強調したが、最も充実した時期を迎えていることは間違いない。中西コーチも「年齢によるフィジカル能力の低下は見られず、あまり心配していない。ラケットワークは、何歳になっても上手くなる。日本代表のほかの選手は、スキル系だけど、西本は、スキルの部分では伸びしろがある」とさらなる成長を促した。王者のお膝元である欧州で金星を挙げられるか、注目だ。

文:平野 貴也
平野貴也

平野 貴也

1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。

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