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【バドミントン ジャパンオープン2026 開幕まであと6日】五十嵐/志田らに試練、第1シードを倒せ! ジャパンオープン組み合わせ
バド×レポ by 平野 貴也バドミントン ジャパンオープン2026 開幕まであと6日
バドミントンの国際大会「ダイハツジャパンオープン」が、7月14日に東京体育館で開幕する。世界ランキング上位者に出場義務が課せられる、BWFワールドツアースーパー750の大会。過去の五輪や世界選手権のメダリスト、2028年ロサンゼルス五輪の注目株ら強豪選手が世界中から集結する。
7月7日に発表されたドロー(組み合わせ)を見ると、3つの種目で日本勢が第1シードと対決。さらに、2種目で1回戦から日本勢対決が組まれることとなった。大会序盤から見どころが多い。
五十嵐/志田、最強ペア撃破で勢いを得られるか
五十嵐有紗(BIPROGY)/志田千陽(東京都協会)
女子ダブルスは、五十嵐有紗(BIPROGY)/志田千陽(東京都協会)が、初戦で劉聖書/譚寧(リュー・シェンシュ/タン・ニン=中国)と対戦する。五十嵐/志田は、ペアを組み始めて1年弱。まだ世界ランキングポイントが高くないため、上位シードとの早期対戦は想定内だが、いきなり最強ペアと激突する。劉聖書/譚寧は、今季の個人戦7大会で、優勝が3回、準優勝が3回、棄権が1回。棄権した大会を除けば、すべて決勝戦に進出している。男子顔負けのパワープレーを得意とするだけでなく、譚寧はショートサービスで先手を取るのも上手い。24年パリ五輪の銀メダリストで、25年の世界選手権覇者。押しも押されぬ優勝候補筆頭だ。
一方、五十嵐/志田は、25年9月から組み始めた「五輪銅メダリストペア」だ。五十嵐は、混合ダブルスで21年東京、24年パリの五輪2大会で銅。パリ五輪の後に、女子ダブルスへ転向した。志田は、パリ五輪で銅。25年フランスオープンや26年シンガポールオープン(ともにスーパー750)で4強入りするなど、まったく成績が出ていないというわけではないが、まだ安定感はない。今季の個人戦出場回数は7回で、劉聖書/譚寧と同じだが、2回戦負けが2回、1回戦負けが4回と早期敗退が多い。連携面は、まだ確立されていない印象だ。
志田は6月に東南アジア遠征から帰国した際に「自分たちはペアを組んでからの歴が短い分(まだ経験が必要で)相手の癖などをつかむことで、2人の狙いが1つに定まって、ローテーションやプレースタイルが固まって来ると思う。ただ、負けるとそこが見えてこなくて、ただ球を返すだけのバドミントンになってしまうので、そこは課題だと思っている」と話していた。いくら頭で描いても、練習をしても、結果が出なければ自信は持ちにくいもの。未来に光を当てる勝利がほしいところ。
今大会では、いきなり最強ペアと対峙することになったが、高みを目指すのであれば、いつかは超えなければならない相手。五十嵐/志田は、1月のインドオープン2回戦で劉聖書/譚寧と一度だけ対戦して敗れているが、スコアは1-2(9-21、21-10、19-21)と最後まで競り合った。五十嵐は、渡辺勇大と組んでいた混合ダブルスでは、2018年の全英オープンでシードペアを倒して突然優勝したところから、世界のトップグループ入りを果たした経験を持っており、まだ組み合わせが決まる前の段階でも「まだシードを持っていないから、早い段階でシードの選手と当たったりする。ミックス(ダブルス)の時もそうだったけど、そこで1回勝てれば何か変わると思うし、見ている人たちにも何か(良い方向に)変わっていると思われるのかもしれない」と話していた。ポジティブな応援を受けられるから好きだと話すダイハツジャパンオープンで、好転のきっかけとなる金星を狙う。
初出場の沖本、いきなり世界王者と激突
沖本優大(BIPROGY)
男子シングルスでは、沖本優大(BIPROGY)が、1回戦で2025年世界選手権王者の石宇奇(シ・ユーチー=中国)と対戦する。男子シングルスは、21年東京、24年パリで五輪を連覇したビクター・アクセルセン(デンマーク)が今季途中で引退。石宇奇は、次の時代の中心人物の一人だ。若い頃は、強打を武器とするスタイルだったが、現在は攻撃型のオールラウンドプレーヤー。総合力の高い選手だ。
沖本は、勝ち得た自信を、この一戦にぶつけたい。高卒2年目の昨季に日本代表入り。下位大会に出場して地道に世界ランキングポイントを獲得。昨季終盤には、世界ランク19位まで上昇し、上位大会にも出られるようになった。新設されたU24日本代表として活動している今季は、スーパー500のトーナメントにも参戦。スーパー750は、初挑戦となる。直前の北米遠征では、USオープンで4強、カナダオープンで優勝(ともにスーパー300)。カナダでは、世界ランク9位(7月7日更新時)のビクター・ライ(カナダ)を撃破してみせた。小柄ながら、粘り強さと展開力を持つラリー型の選手。ダイハツジャパンオープンは初出場だが、勢いを世界王者にぶつけたい。
試練の道を歩む明地陽菜、ジャパンOPデビュー戦で無敵女王と対戦
女子シングルスでも、ダイハツジャパンオープン初出場の明地陽菜(再春館製薬所)が、1回戦で世界王者のアン・セヨン(韓国)と対戦する組み合わせとなった。アンは、全種目を通じて最も安定して強さを発揮している、現在最強の選手だ。守備の安定感は、抜群。まるで壁のように、すべての球を打ち返す。
明地陽菜(再春館製薬所)
明地は、近年、少しずつレベルの高い大会に出場するようになり、強豪相手に学びを得ている段階にある。昨季は、スーパー100~500の大会に出場。その中で、元世界女王の奥原希望(東京都協会)に5度負けた後、1勝を挙げるなど、成長を見せている。今季は、5月のタイオープン、マレーシアマスターズ(ともにスーパー500)では4強入りを果たした。東京五輪金メダルの陳雨菲(チェン・ユーフェイ=中国)と3度対戦して全敗中だが、ビッグネームとの対戦にも慣れて「メンタル面で、絶対に食ってやる、無理ではないと思えている」と話すようになった。前回のダイハツジャパンオープンでは、チームメートが活躍する姿を現地で応援。「自分も絶対に出たいと思った。人がたくさん入る。楽しみ。プレッシャーじゃなくて、力に変えてできたらいい」と出場のイメージを描いていた。またもビッグネーム相手で試練の道となるが、これまでの経験を生かして食い下がりたい。
山口茜は、日本勢対決からスタート
ほか、「日本vs世界」の構図で楽しみたい大会だが、1回戦で日本勢対決が2カードある。女子シングルスは、この種目で最多タイの優勝(4回)経験を持つ山口茜(再春館製薬所)が、仁平菜月(ヨネックス)と対戦。男子ダブルスでは、熊谷翔/西大輝(BIPROGY)が、霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング)と対戦する。いきなり世界王者と対戦する日本選手もいれば、世界への挑戦権を日本勢同士で争うところからスタートする選手もいる。大会序盤から見どころの多い組み合わせ。開幕から注目してもらいたい。
文:平野貴也
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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