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【バドミントン ジャパンオープン2026 開幕まであと4日】男子ダブルスの韓国ペアを誰が止めるのか、新ペア生まれるジャパンオープン
バド×レポ by 平野 貴也バドミントン ジャパンオープン2026 開幕まであと4日
バドミントンの国際大会「ダイハツジャパンオープン」が、7月14日に東京体育館で開幕する。世界ランキング上位者に出場義務が課せられる、BWFワールドツアースーパー750の大会。過去の五輪や世界選手権のメダリスト、2028年ロサンゼルス五輪の注目株ら強豪選手が世界中から集結する。
混合ダブルスで活躍したキム&ソが、25年に勢力図を塗り替える
男子ダブルスは、韓国が誇る最強ペアのキム・ウンホ/ソ・スンジェが中心だ。24年のパリ五輪までは、上位候補が乱立して混戦模様だった。当時、2人は、それぞれに別のパートナーと活動していたが、ともに混合ダブルスがメインだった。キムは、パリ五輪で銀メダル。ソは、キムたちに準決勝で敗れた後、日本の渡辺勇大/五十嵐(当時:東野)有紗に敗れて4位だった。ソは、男子ダブルスでペアを組んでいたカン・ミンヒュクからパートナーをチェンジ。25年からキム/ソでペアを組むと、いきなりマレーシアオープンや全英オープン(ともにスーパー1000)を優勝するなど飛躍。ダイハツジャパンオープンでも初優勝を飾り、世界選手権、BWFワールドツアーファイナルズでも優勝。年間11タイトル獲得という強烈な活躍を見せ、混戦だった男子ダブルスの勢力図を塗り替え、他と一線を画す存在になった。抜群の安定感を誇る横並びの守備から攻撃に転じ、キムがネット前に入り、左利きのソが後衛から強烈なスマッシュを打ち込む。今季も2人の強さは変わらず、全英オープンなど3大会で優勝。直近のシンガポールオープン(スーパー750)、インドネシアオープン(スーパー1000)はタイトルを逃したが、試合をした5大会で優勝3回、ベスト4が2回と上位に入り続けている。今大会も、連覇を狙うキム/ソが優勝争いの軸となり「誰が、2人を止めるのか」という構図になる。
日本の大会で新たなペアが生まれる?
2番手以下には、インドネシア、インド、中国、マレーシア、日本と各国のエースペアがひしめく。ファジャル・アルフィアン/ムハンマド・ショヒブル・フィクリ(インドネシア)は、昨夏、前回のダイハツジャパンオープンから組み替えて勢いを得たペアだ。ジャパンオープンではベスト8だったが、翌週の中国オープン(スーパー1000)で優勝。以降も安定して上位に入っている。どちらも前衛を務めていた選手で、スピードのあるラリーの中で技術を生かすのが巧みだ。今季もシンガポールオープン(スーパー750)で準優勝、マレーシアオープン(スーパー1000)、アジア選手権(スーパー1000相当)で4強と強さを示している。
ジャパンオープンで組み替えるという点では、今大会では、マレーシア勢が新たなペアのテストに臨む。22年に東京で行われた世界選手権で同国初の金メダルに輝き、21年東京、24年パリと五輪2大会で銅メダルのアーロン・チア/ソー・ウーイックが組み替える。ソーは、マン・ウェイチョンとのペアで出場。またジャパンオープンから新たな強豪ペアが誕生するかもしれない。アーロンは、ティー・カイウンとのペアでエントリーしているが、世界ランキングが低く、リザーブ。7月10日時点でリザーブ9番手のため、出場できる可能性は低い。
2番手以降に各国エース、インドネシアは注目の若手も
サトウィクサイラジ・ランキレッディ/チラーグ・シェッティ(インド)
話を戻すが、この種目の2番手以降は、各国のエースが名を連ねる。サトウィクサイラジ・ランキレッディ/チラーグ・シェッティ(インド)は、長身ペア。横並びの陣形からドライブ戦で押し込んでいくスタイルで強みを発揮する。また、ランキレッディは、23年にスマッシュの初速565キロというギネス新記録をマークしており、後衛から強烈なスマッシュをたたき込む。今季は、シンガポールオープン(スーパー750)で優勝している。
梁偉鏗/王昶(リャン・ウェイケン/ワン・チャン=中国)
梁偉鏗/王昶(リャン・ウェイケン/ワン・チャン=中国)は、2022年に大阪で行われたダイハツジャパンオープンで急浮上したペアだ。当時は、まだ世界ランク88位だったが、初優勝。以降、世界の強豪入りを果たし、24年パリ五輪で銀メダルなど実績を積み上げている。長身の王昶がネット前でチャンスを作り、ガッチリした体型の梁偉鏗がパワフルな強打を打ち込むスタイル。今季は、インドオープン(スーパー750)で優勝を飾っている。
キム・アストルプ/アナス・スカールプ・ラスムセン(デンマーク)
左・右ペアのベテランコンビ、キム・アストルプ/アナス・スカールプ・ラスムセン(デンマーク)も侮れない。欧州勢では、同じく左・右のベン・レーン/シーン・ベンディー(イングランド)がマレーシアオープン(スーパー1000)で4強入りを果たしている。ほかにも、マレーシアやインドネシア、中国は2番手以降も強く、上位に入る可能性がある。中国2番手のチェン・ボーヤン/イー・リウは、昨季の世界選手権で準優勝。世界ランクでインドネシアの3番手にあたるレイモンド・インドラ/ニコラウス・ホアキンは、25年2月からペアを組んで台頭している22歳と20歳の若手ペア。スピード感あふれるプレーが魅力の新鋭だ。
日本のエース「ホキコバ」ペアは、ビッグポイントを狙う
21年世界選手権覇者の保木卓朗/小林優吾(トナミ運輸)
日本勢では、21年世界選手権覇者の保木卓朗/小林優吾(トナミ運輸)が、彼らと対等に戦う力を持っている。ただ、今季は、ベスト8止まり。保木は「コンスタントにベスト8というのを、もう1個上げたい。ベスト4をコンスタントにというグレードに身を置きたいけど、何か一つ超えられていない」と話した。ともに30歳。若い頃と同じようにはいかない。保木は「準々決勝の勝負所で、もう一つギアを上げるというのが、少しずつ難しくなっている。スピードを上げるという方法だけでなく、ベテランらしいシステムや、落ち着いた球回しが足りない。サービス周りで得意のパターンにはめて相手の気持ちが折れる、みたいなプレーを自分たちも採り入れたい」と、体力に頼らない新たな得点方法を模索していた。今季の目標は、年間成績上位トップ8が出場できるBWFワールドツアーファイナルズの出場。保木は「絶対に行きたいと考えている。今の成績ではちょっと足りない。大きいところでビッグポイントが欲しい。地元のジャパンオープンでできると(ペアとしてシーズンを戦う)ギアが上がるのかなと思うので、そういう大会にしたい」と意気込んだ。
ほかでは、熊谷翔/西大輝(BIPROGY)と霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング)が1回戦で激突。U24日本代表の川邊悠陽/松川健大(日立情報通信エンジニアリング)もリザーブから繰り上がって出場が決まったが、互いに勝てば2回戦で保木/小林と当たるため、日本勢は早期に数が絞られる形になる。韓国ペアを他国エースが追いかける構図の中、日本はどこまで存在感を示せるのか。保木/小林を筆頭とした日本の4ペアにも期待がかかる。
文:平野貴也
平野 貴也
1979年生まれ。東京都出身。
スポーツ総合サイト「スポーツナビ」の編集・記者を経て、2009年に独立。サッカーをメーンに各競技を取材している。取材現場でよく雨が降ることは内緒。
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