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スキー コラム 2022年11月21日

いつもと様相の異なる開幕となったスキージャンプW杯。シーズン立ち上がりの妙味とは

鳥人たちの賛歌 W杯スキージャンプ by 岩瀬 孝文
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ノルウェーは地道なスタート。地元の巨大なフライング台のビケルスンでの圧勝が、ひとつの目標になる。いまや2トップのリンヴィークと、雪に合わせて微調整するグランネル、そこに髭のヨハンソンともはやベテランの域に差し掛かり落ち着きあるフォルファング、そして静かなるタンデが飛ばし屋チームを底支えする。

■期待感あふれるSNOW JAPAN

さて、個人総合連覇を視野に置く小林陵侑は開幕シリーズで受けたスーツ失格の憂鬱があるが、逆に余裕を持って先を見据えているに違いない。去年、ルカで隔離された際のさみしさに比べるとまったく楽だよなと、現在は北欧の白夜を楽しむゆとりがあるだろう。

中村直幹(フライングラボラトリー)は、2戦目に日本人最高位の11位につけた

安定感に満ちあふれる小林潤志郎(雪印メグミルク)と海外遠征フィンランドのロバニエミ合宿を順調にこなしている小林諭果(CHINTAI)、もともとリズム感が素晴らしい小林龍尚(土屋ホーム)はスロベニア合宿で、力が入り右へ流れていく癖の是正を目指す。今シーズンも小林兄姉弟に注目だ。

いまや雪印メグミルク監督として熱心に指導にあたる岡部孝信氏が、かつて抜群のバッケンレコードを決めたサマーのクーサモ・ルカ。慣れ親しむフィンランドで日本選手たちがここを苦手にするわけはない。

それも夏にはモスキート(蚊)が飛び交うクーサモ、厳しい寒さに包まれる時期の11月後半。ここで上位に入って名を上げることこそ、この冬を乗り切る第一歩となる。

今後の会場は、12月に黒い森シュバルツヴァルトの南側に位置するティティゼー・ノイシュタット(ドイツ)、つねに逆風のエンゲルベルク(スイス)へと道が続いていく。

今季からドイツをベースにしている中村直幹(フライングラボラトリー)は好調を維持。国内の大会中にはドイツ語での挨拶をして下さいと無理強いをされるが、そこはつねに新しい構文を携え、コミカルに応えてくれるのも嬉しい。

この夏を絶好調に終えた二階堂蓮(日本ビール)は、冬の雪上アプローチ固めに余念がない。

さらに大型選手で伸び盛りとなる佐藤慧一(雪印メグミルク)、そして夏場にはひとしきりマテリアルでスキー形状のルール変更に翻弄された形となった佐藤幸椰(雪印メグミルク)は少々頭を抱えながらも、着実に1月の札幌W杯へとターゲットを合わせる。

また新作の青いヘルメットが良く似合う清水礼留飛(雪印メグミルク)もコンチネンタル杯で実績を積みながらW杯への昇格を目指す。

ストロングボーイ小林陵侑のW杯個人総合連覇と日本チームW杯6人枠のキープなどと、頑張りがいのある今季のジャパン。

ここ暫くいびつな様相となりそうな新スーツのルールもなんのその、期待感あふれる日本チームをパワフルに応援していこう。

文・岩瀬 孝文

岩瀬 孝文

ノルディックスキージャンプの取材撮影は28年以上、冬季五輪は連続5回、世界選手権は連続12回の現地入り取材。スキー月刊誌編集長を経て、2007札幌世界選手権では組織委員会でメディアフォトコーディネーターを務めた。 シーズンに数度J SPORTS FIS W杯スキージャンプに解説者として登場。『冬はスキー夏は野球』という雪国のアスリートモードにあり、甲子園の高校野球や大学野球をつぶさに現場取材にあたっている。

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