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臨機応変に対応するパラアリーナの今| 町田樹のスポーツアカデミア 【Repotage:東京に誕生したレガシーの今】
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部アリーナ
M:なるほど。広いですね。バスケットボールだけとか、ボッチャだけではなく、2面を使って、いろいろな競技ができるようなエリアになっているということですよね。
N:車椅子ユーザーが使われるとタイヤのゴムの後が付くことがあります。また、車椅子ラグビーの選手は手に滑り止めのため、松ヤニを塗ったりするんです。この松ヤニがアリーナについてしまうので、アリーナの床材に関しては汚れや傷がつきづらいものを採用しています。
M:ここまで施設を丁寧に説明いただき、本当にありがとうございました。今までの私の頭の中に思い描くユニバーサルデザインという認識が、まだまだ甘いんだなということを施設紹介で痛感しました。そういう意味で、新のユニバーサルデザインがどういうものなのかを、パラアリーナを紹介する中で学ばせていただいた気がします。ここからは、ユニバーサルデザインのパラアリーナがどのような形で運営されているのかをお聞きしたいと思います。まず、施設を管理している日本財団パラスポーツサポートセンターと施設の関係を教えてください。
N:はい。もともと我々は2015年にできた組織です。赤坂に各競技団体さんも一緒に入った共同オフィスを作ったのですが、密にコミュニケーションを取っていると「アスリートの練習する機会がない」といった声たくさん受けました。それが2017年6月頃です。我々で「自前のアリーナを作るしかない」といったことになり、建設が決まりました。2017年12月から着工し、翌18年6月にオープンしたのが、このパラアリーナです。
M:ちょっと待ってください。2017年6月くらいに意思決定をして、その年末に着工して半年で作った。ものすごいスピーディな作業でしたね。
N:もともと東京パラリンピックが2020年に控えていたので、それから逆算すると2〜3年ぐらいしかありませんでした。とにかく早く作るしかないと。そういった思いで皆さんと臨みました。
M:そのスピードで、このクオリティーを作った。パラスポーツの各競技連盟との密な連携のもとに、協働した結果ですよね。
N:近しいところにいると、より生の声が聞こえますしアリーナの設計にあたっても「こうした方がいいんじゃないか」など、生のアドバイスをいただきました。そういった意味でもかなり期間は短縮できたんじゃないかなと思います。
M:この施設は2018年に設立されて、4年が経ちます。一時は、この施設は解体されるという報道もなされました。しかし皆さんの努力もあって継続しています。つまりレガシー化をしていこうということになったわけですけども、その辺りの経緯もお話しいただけたらと思います。
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