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世界チャンピオンが母国で実力を証明。アナスタシア・ミーシナ&アレクサンドル・ガリャモフ組がナショナルチャンピオンの称号を射止めた。| ロシアフィギュアスケート選手権2022 カップル競技 レビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部アナスタシア・ミーシナ&アレクサンドル・ガリャモフ組
ペア
世界チャンピオンが母国で実力の証明を果たした。3月のストックホルムでペアとしては45年ぶりの世界選手権初出場・初優勝をさらった20歳アナスタシア・ミーシナ&22歳アレクサンドル・ガリャモフ組が、12月のサンクトペテルブルクで初めてナショナルチャンピオンの称号を射止めた。シニア転向以来2度目、2人で組んでから5度目、ミーシナにとっては6度目の挑戦だった。
「私達には成績を出す責任がありましたし、どんな小さなミスでさえも成績に影響すると分かっていたんです」(ミーシナ)
こう記者会見で振り返った通り、2人の両肩にかかる重圧は決して小さくはなかった。それでも「成績のことは考えず、自分たちのベストを尽くすことだけに集中した」。ショートプログラム(SP)でもフリースケーティング(FS)でもほぼパーフェクトな演技を実現させた。極めて難度の高いソロジャンプやスロージャンプを楽々とこなし、全てのエレメンツでレベル4+高い出来栄え点の評価。演技構成点もパフォーマンスや音楽解釈に10点満点をつけるジャッジが続出したほど。
民族音楽をモチーフにしたスヴィリードフ作曲のFS「吹雪/時よ、前進!」で、ロシア市民は郷愁と胸の高鳴りを覚えたに違いない。2人の練習拠点でもあるサンクトペテルブルクの観客は、スタンディングオベーションで若きペアの熱演を称えた。
同じリンクで、同じコーチの下で練習を積む19歳アレクサンドラ・ボイコワ&22歳ドミトリー・コズロフスキー組もまた、完璧なプログラムを2本揃えた。なによりSP「白鳥の湖(ブラックスワン)」は高貴に、FS「マラゲーニャ」は熱っぽく、見る者を物語の世界へと引きずり込んだ。
2シーズン前には国内選制覇や欧州選優勝を含む快進撃を見せた2人。しかしコズロフスキーのコロナ罹患や、成長期ボイコワのジャンプ苦戦で、長らく思うような滑りが出来ずにきた。演技後に見せたガッツポーズと感激の涙は、きっと辛かった日々の終わりを意味する。
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