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【プレビュー:全米フィギュアスケート選手権2021 ペア・アイスダンス】コロナ禍で迎える新しい時代のはじまり。選手たちが織りなす珠玉の演技に酔いしれたい。
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部一方で全米トップの座ならクニエリムは3度、フレイジャーは1度、前パートナーと共に射止めてきた。つまり見慣れた顔の、しかし新しい全米ペア王者が誕生するのかもしれない。とにかく「すぐに互いの信頼とコンビネーションを築き上げることが出来た」とクニエリムが語ったように、10月末の時点ですでにダイナミックなスロージャンプや高いツイスト、さらには安定感たっぷりでなめらかなリフト動作は披露ずみ。あれから2ヶ月半。きっと新生カップルはさらなる進化を遂げているはず。
2年前の全米王者アシュリー・ケイン/ティモシー・ルデュクは、自分たちこそがこの国で「最も強い」ペアであることを再証明したいと誓っている。長身の2人が作り上げる世界観は、スタイリッシュで時にユニセックスなコスチュームも含めて、極めて独創的。たとえば今季のフリーの楽曲は、多くのチャンピオンたちを輝かせてきたラフマニノフの「ピアノ・コンチェルト第2番」だけれど、「先人にオマージュを捧げつつ、自分たちのスタイルも付け加えたい」と語る。
昨シーズンから本番でスロージャンプでのミスが続いているせいか、今全米直前、ケインは自身のInstagramにスロー練習動画を投稿している。もちろん着氷は成功。いいイメージを持って大会入りできそうだ。
ただし近頃もっとも気になるのは、やはりジェシカ・カララン/ブライアン・ジョンソン組だろう。昨全米では2位に飛び込み、2人にとって初めてのシニア国際チャンピオンシップに出場(四大陸4位)。クニエリム組の解散発表により、3月の世界選手権行きの切符さえつかんだ。ご存知の通り直前に開催中止に追い込まれてしまったが……。
結成3シーズン目の今季も、レベルアップは止まらない。9月に行われたISPポイントチャレンジ(バーチャル競技会)では上記2ペアを退け堂々と優勝を飾り、スケートアメリカでも2位に食い込んだ。ますます進化したスピードあるリフトや、つなぎに工夫が散りばめられたペアエレメンツ、なにより優雅で気品ある動作。今大会でも画面の前のファンを魅了してくれることだろう。
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