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東京で行われたFW合宿
『パシフィックネーションズカップ2025』(PNC)に向けて、ラグビー日本代表が本格的に始動した。8月15日から17日にかけて、日本代表38名はFW(フォワード)とBK(バックス)に分かれ、東京と宮崎で合宿を敢行している。
FWとBKを分けて合宿したことに際して、エディー・ジョーンズHCは「(PNCは)1ヶ月のキャンペーンなので、序盤はFW、BKで具体的にこだわってやることに集中してやっていけるよう分けている」。
「まず、土台作りにフォーカスしたいと思った。FWは東京でセットプレー、BKはセットからのプレーと、効果的にキックを使う新しいアプローチを構築していきたい」と話した。
東京で行われたFW合宿は15日、16日と報道陣に公開された。16日にPR(プロップ)祝原涼介(横浜キヤノンイーグルス)が追加招集され、初の代表招集となった。
モールの練習
両日とも1時間ほど練習が公開された。接点周りやショートパスのトレーニングという時間もあったが、基本的にはコーチングコーディネーターのニール・ハットリーを中心に、スクラム担当のオーウェン・フランクス、ラインアウト担当の伊藤鐘史コーチが指導するスクラム、ラインアウト&モールの練習が主だった。
伊藤コーチによれば、ジョーンズHCに言われている今回の3日間のFW合宿の目的は、「1つめはFWのコネクション、絆を深めること。2つ目はモールのアタック、ディフェンス。3つ目はS&Cコーチの領域だが、キャパシティーを上げることをやっていこう」とのこと。
「ベースとして、やはりFWは絆が深くないと強くならないので、いろんな練習をしていく」と説明した。合宿メンバーには伊藤コーチの弟で、16歳が離れているLO(ロック)伊藤鐘平(東芝ブレイブルーパス東京)が初招集された。
兄の伊藤コーチの指導を受ける弟の鐘平
弟と代表合宿に参加していることに関して伊藤コーチは、「本当に選手全員が弟だと思い、フラットにやろうと思っている。鐘平にとってはチャンスだと思う。ディフェンスのラインスピードは強みとして持っているので、そこを出してほしい」と笑顔を見せた。
PNCは30日に仙台でのカナダ代表戦、渡米してから9月5日(日本時間6日)のアメリカ代表戦とプール戦の2試合が行われ、その後の準決勝以降では、フィジー代表、サモア代表、トンガ代表との試合が予想されている。
どのチームもFW陣はフィジカルで日本代表より大きい。「強豪国はジャパンに対してフィジカルで勝負してくる、モールを組んでくる回数が増えるので、それをいかにして止めるか」(伊藤コーチ)。
FWの中心選手の1人HO原田
また、12キャップとすっかりFWの中軸の1人となったHO(フッカー)原田衛は「今回はわかりやすく大会なので、PNC優勝をチーム全員で目指していければいい」。
「HOというポジションは、そもそもFWをまとめないといけないので、しかリーダーシップとってやっていきたい。(優勝するには)セットプレーが一番重要で、スクラム、モールでプレッシャーをかけられるようにやっていきたい」と意気込んだ。
リーダーとして期待されているFL下川
2023年のワールドカップに出場し、6月の『JAPAN XV』でキャプテンを務めたFL(フランカー)下川甲嗣(東京サントリーサンゴリアス)は、「PNCでは自分たちのラグビーをぶらさないで戦い、優勝を目指したい。試合に出て、チームに良い影響を与えたい」と先を見据えた。
ウェールズ代表戦で初キャップを得たPR(プロップ)木村星南(東芝ブレイブルーパス)は、「もっと勝利に貢献したい、よりがんばりたいという気持ちになった。ジャパンファーストという気持ちがより一層強くなった」とコメント。
ノンキャップのFL奥井章仁(トヨタヴェルブリッツ)は、「(バックローは)競争率が高くて激しいが、良いチャレンジができている。ディフェンスのスピード、ジャッカル(スティール)でアピールしていきたい」と語気を強めた。
アメリカ遠征には38名中、30名(大会登録メンバーは28名)しか参加することができないため、各々の選手はまずはチーム内競争で勝つ必要がある。
FW陣が東京から宮崎に移動し、18日からジョーンズHCらコーチ陣の下、FW、BK一体となって、30日のPNC初戦のカナダ代表戦に向けてチームの強化を進めていく。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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