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ラグビー コラム 2025年5月16日

V5狙う帝京大学が登場!昨季の「リーグ戦王者」大東文化大学と激突。関東大学春季大会2025

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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2度目の大学5連覇を狙う帝京大学が、大会に初登場する。

第14回関東大学春季大会のAグループは第4節。大会初戦となる帝京大学(昨季対抗戦2位)が、5月18日(日)、2敗の大東文化大学(昨季リーグ戦1位)を迎え撃つ。

チャレンジャーはモスグリーン軍団「大東大」だろう。

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昨季は5勝1敗1分けで7年ぶり9度目のリーグ戦優勝を達成した。9年前の2017年度はFL河野良太主将(釜石SW)の下、PR古畑翔(3年)やPR藤井大喜(2年、ともに埼玉WK)、NO8アマト・ファカタヴァBR東京)らを擁し大学ベスト4も達成した。

だが「5勝1敗1分け」という戦績が物語るように、近年の関東大学リーグ戦は大混戦。実力伯仲の勢力図は今季も続きそうで、大東大もリーグ戦連覇へ向けてはチャレンジとなる。

昨季はリーグ戦王者として大学選手権に乗り込んだものの、ベスト8で京都産業大学に12-59で敗戦。

その準々決勝の先発15人中8人(FW5人、BK3人)は4年生。PRリサラ・フィナウ(埼玉WK)やLO佐々木柚樹(浦安DR)、CTBハニテリ・ヴァイレア相模原DB)といった大駒が卒業した。

今季はSO伊藤和樹を新主将に据え、HO大西樹を副将として再スタート。今大会では初戦から早稲田大学(26-57)、東海大学(40-55)と2連敗中。

だが2試合の合計得点は「66」。バックスを中心に昨季主力のFBタヴァケ・オト、新世代のトライゲッターであるルーキーWTB/FB吉岡聖太(石見智翠館)など決定力のあるランナーは多い。

課題は早稲田大戦、東海大戦とプレッシャーを受けたスクラムを中心としたセットピース、ポジショニングを起点とするディフェンスの整備だろうか。伸びしろのあるメンバーが多いだけに今後の成長に期待したいところだ。

王者との一戦へ向けた先発メンバーは、東海大戦から3名が替わった。

注目は大会初先発となる高校日本代表候補のPR芳賀空(御所実)。スクラムの柱である背番号3を背負い、帝京大のスクラムと対峙する。

残る2名は、オーストラリア高校代表の経験者。FLノア・トファエオノ(2年)、そしてSOニコ・バックリー(1年)が初先発。先発9番は徳重隼(御所実)であり、ハーフ団は1年生コンビとなった。

ここまで10番だった伊藤主将はユーティリティ性を活かして15番での先発。前回フルバックだった吉岡は経験豊富なウイングに入った。

一方、自軍グラウンドで待ち構える帝京大。

毎年主力が卒業する「大学」という難しい条件の下、昨季は2度目のV4を達成。夏合宿、対抗戦で早稲田大に2連敗した後、FL青木主将を中心に立て直した。

決勝戦では、公式戦初1番のPR梅田海星とHO知念優来を起用したスクラムで、ファーストからペナルティを取るなどして優勢に。岩出雅之前監督の後を引き継いだ相馬朋和監督の指導力、勝負師としての手腕もいよいよ確かなものとなっている。

ただ大東大と同様、帝京大も大駒が卒業した。

昨季の大学選手権決勝の先発メンバーでいえば8名(FW6名、BK2名)が卒業。

フォワードではFL青木恵斗トヨタV)やLO本橋拓馬(神戸S)らが巣立ち、バックスからはプレーメイカーのSH李錦寿(埼玉WK)、決定機を幾度も創出したFB小村真也(トヨタV)というキーマンも卒業した。

「連覇」「王者」というプレッシャーと今季向き合う新主将は、長崎北陽台出身のCTB/SO大町佳生。2人いる副将はCTB/WTB生田弦己、FL吉田有吾だ。

注目の大東大戦メンバーには、先発に昨年日本代表合宿に招集されたPR森山飛翔(3年)、SO本橋尭也(3年)など1月の決勝戦に先発した7人が全員登場。大町主将のみがリザーブスタートとなっている。

そのほかのスタメンでは、注目の9番が愛媛の古豪・新田高校出身の武智成翔(4年)。先発抜擢のルーキーは3名おり、いずれも東北ゆかりの選手だ。

青森山田を卒業しているトンガ出身のLOアントニオ・フィシプナ。そして、男鹿東中学出身のHO三浦颯太(秋田工業)とFB吉田琉生(東海大仰星)。同郷の2人が大学で再会を果たし、そろって初陣で先発を飾る。

なお5月15日にニュージーランド学生代表とホンコン・チャイナ代表と対戦する「JAPAN XV」メンバー40名が発表されたが、両校の選手の名前はない。

注目はフォワードのバトルだろう。両校ともに昨季からメンバーが多数入れ替わっており、未知数の部分もある。帝京大は新年度からの積み重ねをぶつけ、大東大は過去2戦の経験値を活かす機会だろう。

大東大のハーフ団を含め、両軍合わせて7人のルーキーがいる。大学ファンにとって新星の登場は楽しみの一つだ。

昨季はSO服部亮太やWTB田中健想(ともに早稲田大)、WTB/CTB白井瑛人明治大)らルーキーが大きな話題を集めた。大学シーンを揺るがすような新戦力の登場に期待したい。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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