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ラグビー コラム 2025年3月16日

【ハイライト動画あり】無敗の埼玉パナソニックワイルドナイツを止めたのは静岡ブルーレヴズ

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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静岡ブルーレヴズvs.埼玉パナソニックワイルドナイツ

12月に開幕した「NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25」、ディビジョン1のリーグ戦も後半に入り、先週の「Bye Week」(休みの週)を挟んで、3月14日(金)~16日(日)は交流戦となる第11節が開催された。

3月15日(土)、4位の静岡ブルーレヴズが、ホストスタジアムの静岡・ヤマハスタジアムで、無敗で首位に立つ埼玉パナソニックワイルドナイツを迎えた。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25

昨シーズン8位だったブルーレヴズは、開幕から白星が先行。第5節は昨季王者の東芝ブレイブルーパス東京に、34-28と勝利するなど好調をキープしており、7勝3敗の勝ち点31で4位につけていた。

一方のワイルドナイツは第7節のブレイブルーパス戦こそ、28-28と引き分けたが、今季もここまで無敗。9勝1分の勝ち点44で首位をキープしていた。

ブルーレヴズの藤井雄一郎監督は、これまで10トライを挙げているWTB(ウイング)マロ・ツイタマを先発に復帰されたが、それ以外の先発は前節と同じメンバーで臨んだ。

ワイルドナイツのロビー・ディーンズ監督は、FW(フォワード)、BK(バックス)それぞれ2名の先発を変更した。キャプテンのHO(フッカー)坂手敦史がメンバー外となり、アーリーエントリーで加入した佐藤健次(早稲田大学)が先発。また、FL(フランカー)福井翔大が今季初先発となった。

BKもオーストラリア代表WTBマリカ・コロインベテが、今季初出場となり、ブルーレヴズのWTBツイタマと並んで、10トライのWTB竹山晃暉が復帰した。

昨季、両者は交流戦で1度対戦し、ビジターのワイルドナイツが45-19で勝利していた。2022-23シーズンは2度対戦し、ブルーレヴズが熊谷ラグビー場で44-25と勝利して1勝1敗。2022シーズンは、ワイルドナイツが26-25で勝つなど両チームは伝統的に接戦を繰り広げてきた。

『Opta』によると、この試合の前までワイルドナイツはレギュラーシーズンのビジターで53戦無敗(51勝2分)を記録中だった。

1位のワイルドナイツがビジターの連勝記録を伸ばすのか、2023年にワイルドナイツの熊谷ラグビー場での連勝記録を止めた4位の静岡が、無敗の埼玉を止めるのか。1位vs.4位の注目の対戦は、3月15日(土)午後2:00に、小雨が降る中で5302人が集い、ワイルドナイツボールでキックオフされた。

序盤は首位のワイルドナイツが敵陣で試合を進めるが、相手ディフェンスの粘りもあり、なかなかトライラインを破ることができなかった。それでも前半15分、17分とゲームキャプテンを務めるSO(スタンドオフ)山沢京平がPG(ペナルティゴール)を決め、6点リードした。

しかし、ホストのブルーレヴズも21分、敵陣右5mでのマイボールラインアウトから、モールで前進。その後、近場で繋いでゴール前まで攻め込むと、新人ながら8トライを挙げていたSH(スクラムハーフ)北村瞬太郎(立命館大学出身)が持ち込んでトライ。SO(スタンドオフ)サム・グリーンのコンバージョンも決まって7-6と逆転に成功する。

ワイルドナイツは24分、相手ボールスクラムでペナルティを獲得し、SO山沢がPGをきっちり決めて、再びスコアをひっくり返す。その後はブルーレヴズが敵陣でチャンスを作るも決めきれず、2本のPGチャンスも外してしまい、ワイルドナイツの2点リードで折り返した。

ジャパンラグビー リーグワン2024-25

【 ハイライト】第11節 静岡ブルーレヴズ vs. 埼玉ワイルドナイツ|ワイルドナイツの無敗記録がストップ

後半4分、ワイルドナイツが前に落としたボールを、ブルーレヴズのWTBヴァレンス・テファレが拾い、そこから展開し、最後はFL(フランカー)ヴェティ・トゥポウ(摂南大学出身)がハーフウェイ付近から一気に駆け抜けて左隅にトライを挙げ、12-9と再び逆転に成功した。

8分にワイルドナイツSO山沢が、13分にブルーレヴズSOグリーンがそれぞれPGを決め、スコアは15-12でブルーレヴズのリード。。

後半20分、ワイルドナイツが敵陣ゴール前まで迫りながらもトライを取りきれないでいると、ブルーレヴズはSOグリーンがこぼれた球をターンオーバーし、キックしたボールを相手が処理ミスをして自らトライ。ゴールも決めて22-12と突き放した。

ただ、何度も終盤に追い上げを見せてきたワイルドナイツは、この試合も敵陣で猛攻を見せ、33分、マイボールスクラムからボールを継続し、最後はSO山沢が飛び込んで左中間にトライを挙げて、5点差まで追い上げた。

さらに終了間際、ワイルドナイツはゴール前でチャンスを作るが、ノックフォーワードでトライを取りきれず、そのまま22-17でノーサイドを迎えた。今季無敗のワイルドナイツが一昨季に続いて、ブルーレヴズに敗戦した。

なお、POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)には、ブルーレヴズのセットプレーの安定に寄与したHO作田駿介(流通経済大学出身)が選出された。

今季、初の黒星となったが、7点差以内の敗戦で勝ち点1を獲得し、首位をキープしたワイルドナイツのディーンズ監督は、「ミスが多かったので、次にはこの経験を活かしてもっと改善しないといけない。けが人も順調に回復している」とコメント。

また、SO山沢について指揮官は「彼はまず準備に責任を持ち、それがフィールドでのパフォーマンスにどのように現れるかは見ての通りです。彼は多くを語らないが非常に思慮深く、他の選手からもリスペクトされている」とゲームキャプテンを務めた山沢を称えた。

そのSO山沢は、「シンプルに、ブルーレヴズが強かったのと、自分たちのラグビーを80分間通してやるところで、自分たちの流れに持っていきたいところを、ミスで相手に流れを渡してしまったところがあった」と淡々と反省を口にした。

ビジターで2015年以来、ワイルドナイツを破ったブルーレヴズの藤井監督は、「ブレイクダウンでしっかりコンテストしようと、アタックもディフェンスも両方よく反則も少なく戦えた。それで最終的には自分たちの方に勝利が来たという試合で、選手たちは本当によくがんばった」と安堵の表情を見せた。

キャプテンのNO8(ナンバーエイト)クワッガ・スミスは、「試合序盤も相手の圧力を受けてしまったが、いいディフェンスができた。相手がポイントを取っても、自分たちもトライで得点を重ねることができて、選手全員が本当にハードワークして頑張った結果」。

「ワイルドナイツに勝てたことは、自分たちとしても自信になっていく。ただ、まだまだリーグは長いので、1試合1試合に向けて準備をして戦っていく」と笑顔を見せた。

勝ち点を35に伸ばした4位のブルーレヴズは、次節、3月22日(土)もホストゲームとなり、静岡県・IAIスタジアム日本平で、8位のリコーブラックラムズ東京を迎える。

勝ち点45で1位のワイルドナイツは、22日(土)に東京都・秩父宮ラグビー場で、2月9日の前回の対戦で引き分けた、昨季王者の2位の東芝ブレイブルーパス東京と激突する。

文/写真:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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