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100キャップを達成したHO中村駿太(イーグルス)
昨季のトップ4同士の激突は、やはり熱戦となった。「NTTジャパンラグビー リーグワン2024-25」、ディビジョン1のリーグ戦も後半に入り、3月1日(土)2日(日)は第10節の交流戦が行われた。
2日(日)は、前節終了時点で7位につけていたホストの東京サントリーサンゴリアスが、東京・秩父宮ラグビー場に、勝ち点21で並ぶ6位の横浜キヤノンイーグルスを迎えた。
昨季3位のサンゴリアスは、開幕から2連敗したが、その後は復調し4勝3敗2分の勝ち点21で7位。一方、同じく開幕2連敗した昨季4位のイーグルスは、第3節から4連勝したが、その後は3連敗し、4勝5敗の勝ち点21で6位につけていた。
LO(ロック)はハリー・ホッキングスが外れて、トレヴァ・ホゼアが入り、サム・ジェフリーズとコンビを組んだ。NO8(ナンバーエイト)は箸本龍雅がベンチに下がり、元豪州代表のショーン・マクマーンが復帰。
今季初の試合となったFB松島(サンゴリアス)
BK(バックス)は先発に変更はなかったが、リサーブには日本代表経験豊富な松島幸太朗が、今季初のメンバー入り。なお、試合直前にPR細木康太郎がベンチから外れ、アーリーエントリーの木原三四郎(専修大学)に変更となった。
イーグルスの沢木敬介監督は前節からFW1名、BK4名と、大幅に入れ替えた。FWでは、かつてはサンゴリアスでもプレーし、この試合で100キャップとなるHO(フッカー)中村駿太が引き続き先発。LOはコルマック・ダリーに代わってリアキマタギ・モリが先発に上がった。
BKは南アフリカ代表のSH(スクラムハーフ)ファフ・デクラークが先発に復帰し、同じく現役スプリングボクスのCTB(センター)ジェシー・クリエルも、第8節以来の復帰となり、WTB(ウイング)松井千士が2試合ぶり、FB(フルバック)小倉順平が3試合ぶりに先発に復帰した。
ジャパンラグビー リーグワン2024-25
【ハイライト動画】第10節 東京サンゴリアス vs. 横浜キヤノンイーグルス
昨季のリーグ戦ではイーグルスが、37-35と逆転勝利を収めた。そしてプレーオフの3位決定戦で再戦。その時はサンゴリアスが40-33とリベンジを果たした。
6位以内のプレーオフ進出圏内をキープするためには互いに負けられない一戦は、春本番のような日差しの中、午後2:30に1万2532人の観客を集めて、サンゴリアスボールでキックオフされた。
前半序盤、好調のサンゴリアスが相手陣でプレーを続けるが、イーグルスもディフェンスで集中し、ゴールラインを割らせない。
18分、横浜のWTB松井が危険なタックルでイエローカード(10分間の一時的退室)となり、数的有利となったサンゴリアスは23分、相手陣の相手ボールスクラムを押し込みターンオーバーすると、ゴール前ラックから最後はPR小林賢太が持ち出して左中間にトライ。SO(スタンドオフ)高本幹也のゴールも決まって7-0と先制した。
しかし、「LOVE FOR THE EAGLES」をテーマに掲げた横浜はチーム一丸となって反撃を開始。
PGを決めるSO田村(イーグルス)
29分、50m近いPG(ペナルティゴール)をSO田村優が決めた。さらに37分、相手陣左22mライン付近のスクラムから右にクイックハンズで展開し、CTBクリエルがギャップを突いてそのままトライゾーンまで運んで逆転。SO田村のゴールも決まり、10-7と試合をひっくり返す。
前半終了間際の42分にも、SO田村がPGを落ち着いて沈めて、13-7とイーグルスがリードして前半を折り返した。
今季好調のFB河瀬(サンゴリアス)
後半、先に点を挙げたのはホストのサンゴリアスだった。10分、相手のラインアウトから右、左に展開してフェーズを重ね、最後はSO高本が仕掛けてオフロードをつなぎ、今季好調のFB河瀬諒介につないでトライ。高本のゴールも決まり14-13と逆転する。
しかし16分、SO田村のPGで、イーグルスが16-14と再逆転。さらに19分、相手のスクラムの反則後、フリーキックから仕掛けて右に展開。途中出場のFBブレンダン・オーウェンが、そのまま右サイドを抜け出してトライ。23-14とリードを広げる。
サンゴリアスも負けじと22分、キックカウンターからボールを継続してゲインを重ねて、最後はラックから左に展開。WTBの位置に入っていた尾崎泰雅がトライを挙げて19-23と追い上げた。
その後、互いにPGで3点を加えた36分、イーグルスは相手陣右に、途中出場のSH山菅一史がハイパントキックを蹴ると、WTB石田吉平が見事にキャッチし攻め込む。SO田村、CTBクリエルとつなぎ、最後はWTB石田が右隅にトライを挙げて、11点差にリードを広げた。
試合終了間際、サンゴリアスも相手陣まで攻め込むが、ノックフォーワードでチャンスを活かせず、そのまま33-22でノーサイドを迎え、イーグルスが連敗を脱出した。
トライを挙げて喜ぶCTBクリエル(イーグルス)
POM(プレイヤー・オブ・ザ・マッチ)にはトライを挙げ、アシストも記録したCTBクリエルが選出。「今日は中村駿太にとってすごく大事な試合で、そこで良いパフォーマンスをすることができ、結果として選ばれた」(クリエル)。
サンゴリアスの小野HCは、「自分たちでチャンスをしっかり作っていたが、相手陣22m内でエラーが起きて、前半、得点につながらなかった。後半、1スコア以内に追いついたが、自分たちのエラーが起きてこの結果になった。自分たちに矢印を向けて、ダイナボアーズ戦に向けて準備していきたい」と前を向いた。
ゲームキャプテンを務めたSH流大も、「チャンピオンを目指していくには相手陣22m内の遂行力を上げないとチャンピオンになれないと思う。今一度、チャンスになったとき、プレッシャー下の遂行力はやっていかないといけない」と話した。
接戦を制して、プレーオフ圏内の6位をキープしたイーグルスの沢木監督は「我々の望む結果が出ない試合が続いていて、今週はしっかり勝ちにこだわらないといけないと改めて思った」。
「本当に勝ちにこだわりを持って、自分たちがこうやってきたことをやり切るというマインドで準備してきた。改善するポイントはたくさんあるが、このゲームに勝ちたいという気持ちは伝わってきた」と選手たちの試合に対するパッションを称えた。
キャプテンのCTB梶村祐介は、「どれだけ1人1人がチームのためにプレーできるかをマインドセットに置いて試合に入った。結果、勝つことができた。ただ、その中でも改善しないといけないポイントもあったので、もう一度矢印を自分たちに向けて準備しなおしたい」と冷静に話した。
ジャパンラグビー リーグワン24-25
勝ち点を25に伸ばし5位に浮上したイーグルスは、来週の「Bye Week」(休みの週)を挟んで、3月15日(土)の第11節、秩父宮ラグビー場で9位のリコーブラックラムズ東京と対戦する。
勝ち点を獲得できず、7位にとどまったサンゴリアスは3月16日(日)、京都府・たけびしスタジアム京都で11位の三菱重工相模原ダイナボアーズと相対する。
文/写真:斉藤健仁
斉藤 健仁
スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント
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