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【ハイライト動画あり】連敗脱出はトヨタヴェルブリッツ!浦安D-Rocksは5点差惜敗。ジャパンラグビーリーグワン2024-24第10節交流戦
ラグビーレポート by 多羅 正崇
3月1日(土)に福島・Jヴィレッジスタジアムで開催されたD1第10節、12位「浦安D-Rocks」×11位「トヨタヴェルブリッツ」の一戦は、ヴェルブリッツのロケットスタートから始まった。
前節では序盤から5連続トライを浴び、5連敗を喫したヴェルブリッツだが、今節は出だしを修正。鬱憤を晴らすように開始3連続トライを決めた。
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「前半の2、30分間は3トライを奪い、ボールを大事にして、良いディフェンスもできていました。今シーズンの中でも非常に良いラグビーができたのではないかと思います」(ヴェルブリッツ、スティーブ・ハンセンHC)
1本目は開始1分。
敵陣ラインアウトから2次フェーズ目で新加入WTBジョセフ・マヌがピック&ゴー。独走トライが生まれ、フォローのLOジョシュ・ディクソンが今季初トライを奪った。
ヴェルブリッツは守備線裏へのショートパントが効果的。虚を突かれた浦安D-Rocksがペナルティ(レイトチャージ)を犯すと、ここからのFW戦で前半5分に2本目。
さらに前半11分、相手が自陣ゴール前でオフサイドを犯し、ここからヴェルブリッツがPK速攻で3本目。前節負傷の松田力也にかわり10番を務めた新加入マッド・マッガーンは3本のゴールキックを全て成功させた。
約10分間で3トライ3ゴール(21点)を奪われた浦安D-Rocks。初勝利した第7節(三重ホンダヒート戦)から続いている連敗を「3」で止めるべく、すぐにディビジョン1で通用しているアタックで反撃開始。
だが、ヴェルブリッツは前節の反省点である攻守のブレイクダウンを修正していた。
連続攻撃を試みる相手に対し、自陣でスティール(旧ジャッカル)を連発。CTBシオサイア・フィフィタ、FL奥井章仁らが絡みついて攻撃権を奪い返す。
「前節のコベルコ神戸スティーラーズ戦ではそこ(ブレイクダウン)が反省点だったので、しっかりとボールを大事にしようという話はしていました」(ヴェルブリッツ、HO彦坂圭克ゲームキャプテン)
ジャパンラグビー リーグワン2024-25 D1(3月1日)
【第10節 ハイライト動画】浦安D-Rocks vs. トヨタヴェルブリッツ
浦安D-Rocksの前半ラストアタックも、ヴェルブリッツがまたもスティール。浦安D-Rocksは前半無失点に終わり、攻守充実のヴェルブリッツが21-0とリードして折り返した。
後半最初のトライもヴェルブリッツだった。
浦安D-Rocksは課題のラインアウトからボールロスト。自陣アタックを許すと、南アフリカ代表NO8ヤスパー・ヴィーセが自陣ラックでペナルティ。さらにモール守備において反則でトライを防いだとしてペナルティトライ(後半9分)を獲られる。
浦安D-Rocksは4本目を獲られた上、反則を犯したLOローレンス・エラスマスがシンビン。14人で28点を追いかける展開となり、劣勢のムードが色濃くなる。
が、ここから浦安D-Rocksがスピード感溢れるアタックで3連続トライを奪った。
「(ハーフタイムで)ラインブレイクのところも含め、我慢してトライを取り切ろうと伝えました。上手く修正し、後半は良いパフォーマンスを残すことができました」(浦安D-Rocks、グレイグ・レイドローHC)
前半の決定力不足をハーフタイムで修正した浦安D-Rocks。反則の繰り返しでヴェルブリッツSH茂野海人がシンビン(後半12分)になったことも追い風となり、14対14の状況でCTBサム・ケレビらを中心としたワイド攻撃を繰り返す。
さらに自陣からのアタックで連続トライ。CTBケレビとNO8ヴィーセの強力コンビで右隅突破。フォローのSH飯沼が2本目。ゴール成功で14点差(14-28)とした。
アタックに確信を得た浦安D-Rocksはさらにワイド攻撃。アタックマインドの高くなったSH飯沼がパスダミーから2連続トライ(G)を決め、ついに7点差(21-28)に迫った。
この大接戦の状況で、ヴェルブリッツは帝京大学からアーリーエントリーの2名を投入。
1月に帝京大学でV4を達成した主将、青木恵斗が後半21分に途中出場。同24分には小村真也がジョセフ・マヌとの交替でピッチへ入り、リーグデビューを果たした。
「(青木、小村は難しい時間帯での途中出場となったが)2人は非常に若い選手ではありますが、その中でもチームとしては信頼しているので、彼らを投入した状況に対しては満足していますし、彼らのパフォーマンスは誇りに思います」(ヴェルブリッツ、ハンセンHC)
すると、この鍵となる時間帯で、浦安D-Rocksは自陣スクラムでペナルティを重ねてしまう。
一方のヴェルブリッツは相手のペナルティから前進。ここで効果的だったモールで前進すると、後半28分にはWTBヴィリアメ・ツイドラキが今季自身2トライ目を決めた。
だが浦安D-Rocksも食い下がる。
ケレビ&ゲイツのセンターコンビで1トライを返すと(後半31分)、終盤に痛恨のペナルティゴールで8点差となったビハインドも、直後の後半40分、敵陣進攻からの相手反則でショット成功。またも5点差(31-36)に迫った。
浦安D-Rocksは、逆転をかけた自陣からの最終アタック。自陣で80分のホーンが鳴った。ホスト会場となったJヴィレッジスタジアムは逆転勝利への期待が高まったが、最後は自陣でのオブストラクションで、ノーサイドの笛。
トヨタヴェルブリッツが5点差(36-31)で「11位×12位」対決を制し、6試合ぶりの勝利(2勝目)。試合後はヴェルブリッツの選手・スタッフに笑顔が目立った。
ヴェルブリッツのハンセンHCは「勝てたことには非常に満足しています」と話し、前半の出来を評価。
しかし後半については「最後の20分はスクラムでペナルティを取られてしまったり、ラインアウトでボールを取られる場面がありました。そこは今後の課題だと思います。とはいえ、選手は非常にハードワークしていますので、(彦坂)圭克ゲームキャプテンを始め、チームが勝利で報われたことは非常にうれしく思います」と淡々と語った。
連敗を脱出して10位浮上のヴェルブリッツは、V字復活へ向けて3月15日(土)、愛知・豊田スタジアムに2位(8勝1敗1分け)の東芝ブレイブルーパス東京を迎える。
昨季王者で今季も8勝1敗1分と好調の相手に対し、今のヴェルブリッツがどこまで通用するか、注目の力試しだ。
かたや今季2勝目を逃した浦安D-Rocks。レイドローHCは「もちろん結果に対しては残念です」と会見冒頭で話した。
「序盤で21点を許してしまい、自分たちで試合を難しくしてしまいました。その後は相手よりも良いパフォーマンスを残せたと思いますし、スペースを見つけて良いアタックをできていたと思います。しかし良い試合の入りをできなかったことが試合を決定付けてしまいました」
浦安D-Rocksの次節は2週間後の金曜ナイター。東京・秩父宮ラグビー場で3月14日(金)、3位(7勝2敗1分け)のクボタスピアーズ船橋・東京ベイへのチャレンジとなる。
文:多羅 正崇
多羅 正崇
スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。
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