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ジャパンラグビー リーグワン2023-24 D1
【第7節ハイライト動画】埼玉ワイルドナイツ vs. 東京サンゴリアス
松田と高本がPGを決め合い、13-10となるが、両チームともラインアウトの確保がままならずチャンスを広げられなかった。後半5分、ボールを確保して攻め続けながらトライが取れない東京SGは、高本がゴール正面の好機にドロップゴールを決めて13-13。直後、東京SGは高本がカウンターアタックからディフェンスを突破し、桶谷、堀越、中村亮土らがつないでゴールに迫り、中村がトライ。スコアは、13-20。
長田智希(埼玉ワイルドナイツ)
攻勢に出る東京SGだが、埼玉WK陣でのラインアウトを連続でスチールされ、チャンスを逸してしまう。埼玉WKは後半16分、相手ボールのラインアウトを奪うと自陣から攻撃。WTB長田智希が巧みなコース取りで抜け出すと、最後は交代出場のHO堀江翔太が技ありのパスでつなぎ、FB野口竜司がトライ。18-20とする。21分に松田がPGを決め、21-20とした後は東京SGが何度もチャンスを作ったが、ラインアウトのボールを確保できずに追加点をあげることができなかった。終了間際には松田がPGを追加し、埼玉WKが24-20で競り勝った。
「グレート・コンテスト。良いチーム同士の良い競争でした。後半の最後、規律正しくプレーできた」と埼玉WKのロビー・ディーンズ監督。攻め込まれたときに反則せずに我慢強くプレーできたことを勝因の一つにあげた。坂手淳史キャプテンは勝利を喜びつつ、マイボールのラインアウトでのミスが多発したことなど今後の改善点をあげた。
東京SGの田中澄憲監督は言った。「(クロスボーダーラグビーの)ブルーズ戦でフィジカル面、ブレイクダウンなどで学びがあった。サンゴリアスの強みは何かをもう一度確認した。(きょうの試合で)戦えないと、この後のリーグワンを戦い抜けないと思っていた。レベルアップできたと思う」と話し、ブルーズ戦の完敗からの復調に手ごたえをつかんでいた。
反則(PK)数は埼玉WKの5に対して東京SGは11。特に終盤の自陣での反則は東京SGの直接の敗因だった。東京SGはキック、パス、ランを織り交ぜて多彩に攻めた。埼玉WKはFB野口を軸に相手キックに対するディフェンスも良く、突破されても素早く戻って失点を防いだ。松田力也と高本幹也のSO対決など注目のマッチアップも含め、観る者の心をつかむ好試合だったが、もどかしいシーンも多かった。両チームともにラインアウトの獲得率は50%。課題はある。再戦があるといすれば、トップ4によるプレーオフトーナメント。さらにスキのないチームになっての激闘を期待したい。
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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