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ラグビー コラム 2023年7月31日

【ハイライト動画あり】ファンの悲鳴が日本代表を救った!松島幸太朗のタックル、堀江翔太のジャッカルで今夏初勝利

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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リポビタンDチャレンジカップ2023 ラグビーパシフィックネーションズシリーズ

【ハイライト動画】日本代表 vs. トンガ代表

松田力也

「後半の10分が良くないのは課題だが、そこで相手に主導権を渡してしまった」(姫野)。倒された選手がボールを放さない反則から2PGを決められ、後半7分で13-11と2点差に迫られてしまう。ここから日本はLOジェームス・ムーア、SO松田力也、PR具智元、SH流大ら2019年のラグビーワールドカップ(RWC)経験者を次々に投入し、攻撃のテンポを上げた。13分には、ラインアウトからのサインプレーで、マシレワが右コーナーにトライ。モールからトライを返されたが、後半27分、松田のPGで21-16と再びリードを広げる。

劇的な場面は後半39分に訪れた。トンガの連続攻撃を粘り強く守り、ノックオンを誘うと、日本は自陣から攻めた。松島幸太朗のパスを受けたマシレワが右タッチライン際を快走し、トンガ陣に入る。内側にサポートしたCTBディラン・ライリーにパスをしたが、このボールをトンガの選手にパスカットされ、逆に自陣まで一気に走られてしまう。トライされれば同点、ゴールも決まれば逆転される大ピンチだ。しかも、松島はパスをした直後に激しくタックルされて倒れていた。

マシレワのダメ押しトライかと盛り上がった観客席から、一転、悲鳴があがる。この声が松島を覚醒させた。インターセプトされたことを察知した松島はむくっと立ち上がり、猛然とボールキャリアーを追った。そして、足元にタックルし、間一髪で倒した。その後もパスをつながれるとトライされる可能性があったが、長田がパスのコースに入って防ぎ、アマト・ファカタヴァ、堀江翔太も素早くディフェンスに戻ってきた。なおも攻められたが堀江翔太がジャッカルで反則を誘い、ピンチを脱した。まさにファンとチームが一体になったドラマチックな勝利だった。

 

ジェイミー・ジョセフヘッドコーチは笑顔で勝利を喜んだ。「ディフェンスが強固なものになりました。選手たちが最後まで動き続け、タックルし続けたことをポジティブにとらえています」。今夏初勝利はRWCフランス大会に向けて明るい材料だが、密集サイドを簡単に破られたディフェンス、攻撃面のミスなど課題は多い。準備の試合はあと2つ。これをどう使って本番に間に合わせるか。首脳陣の手腕が問われる戦いになる。

文:村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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