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植田和磨(近畿大学)
第5節終了時点で3位の関西学院大が前日の関西大戦に敗れ、自力での大学選手権の出場(上位3校)の可能性が復活した4位同志社大と5位近畿大の激突。張り詰めた緊張感がフィールドに漂う中でキックオフを迎えた一戦は、予想外の一方的なスコアでの決着となった。
序盤、先に敵陣へ攻め込んだのは同志社大だった。しかしセットプレーの乱れや鋭く間合いを詰める相手ディフェンスの圧力にミスが重なり、好機をスコアに結びつけられないシーンが続く。対照的に近畿大は接点で激しくヒットすることで徐々に勢いに乗り、流れを引き寄せていった。
最初のスコアが生まれたのは前半14分。中央のスクラムから近畿大がテンポよく攻撃を継続し、切り札のWTB植田和磨が右タッチライン際をブレイク。鮮やかなフットワークと加速でわずかなスペースを駆け抜け、右コーナーに飛び込む。
近畿大はその後も自陣ゴール前での複数のピンチを懸命のカバーディフェンスでしのぎきると、28分に同志社大の防御裏へのキックに反応したFB阿曽有馬がこぼれ球を拾って独走。最後はサポートしたWTB植田にボールが渡り、この日2本目のトライをマークする。同志社大にすればチャンスを作りながら仕留めきれず、切り返しから一発で奪われただけに、ダメージの大きい失点だった。
前半終了間際にも近畿大はCTB藤岡竜也のビッグタックルからSH田原慶人が球に絡んで敵陣でペナルティを獲得。SO半田裕己が左中間約25メートルのPGを通し、3点を追加する。拮抗した内容とは裏腹に、15-0と大きく先行して前半の40分を終えた。
次にどちらが得点を挙げるかによって試合展開が大きく変わるという状況で迎えた後半。60分過ぎまではお互いの気迫と意地がぶつかり合う攻防で膠着状態が続いたが、待望のスコアを刻んだのは、またしても近畿大だった。
植田和磨(近畿大学)
63分、中盤のマイボールスクラムを押し込んでアドバンテージを得ると、左オープンへ展開してBKが大きくゲイン。右への折り返しのアタックでWTB植田が大外を抜き去り、右中間に飛び込む。これぞフィニッシャーというべきスピードスターの3本目のトライで、得点差は20まで広がった。
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