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ラグビー コラム 2022年11月7日

【ハイライト動画あり】帝京大、7トライ、7ゴールの49得点。 フィジカル勝負と多彩な攻撃で早大を圧倒

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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ラグビー 関東大学対抗戦2022

【ハイライト動画】帝京大学 vs. 早稲田大学

後半に入ると早大は、今季初先発だったSH小西から宮尾昌典(2年)に入れ替える。「部内マッチで良かった選手を選んだ」とこの日のメンバーを説明した大田尾竜彦監督だが、小西について「久しぶりに本物のプレッシャーを感じたのか、いつものプレーができていなかった」と話した。帝京大の圧力は早大の選手たちの判断やプレーの精度を狂わせていた。

フィジカルで優位に立つ帝京大の中で、際立ったのはSO高本の視野の広さだ。後半開始直後、早大SH宮尾にPKから速攻を仕掛けられたが、自陣でターンオーバーし、ボールは帝京大陣22m付近で高本にわたる。高本は得意の左足でいったん左奥へのキックをしようとしたが、早大WTB山下一吹(1年)が宮尾のサポートで前に上がっていたのを見逃さず、右奥のタッチライン際へキックする。対抗戦デビューの山下も懸命に戻ったが、ボールを確保する瞬間にバウンドが変わってボールをこぼし、倒れてボールを放さない反則を取られてしまう。このPKからのタッチキックでチャンスをつかんだ帝京大は、ラインアウトからモールを押し込み、江良がトライ。28-7とリードを広げた。高本の戦術眼、キックの正確さが導いたトライだった。

岡ザキ(山に竒)颯馬(早稲田大学)

早大も宮尾が強気の攻めでチームを勢いづけ、後半21分、CTB吉村がトライして流れを変えようとしたが、帝京大は流れを渡さなかった。28分、ラインアウトのモールから江良がこの日3つ目のトライをあげると、38分にはゴール前のスクラムを押し、SH李錦寿(2年)がサイドをついてトライ。42-12と勝負を決めた。早大も、41分、宮尾のディフェンス背後への好キックからCTB岡ザキ(山に竒)颯馬(3年)がトライしたが、最後まで手を緩めない帝京大は、懸命に攻める早大にディフェンスで圧力をかけ続け、NO8延原秀飛(3年)がパスをカットしてとどめのトライ。高本が7本目のゴールを決めた。

「攻撃のミスが多くなったのは、見ている以上に選手が圧を感じていたということでしょう。あと1.5mくらい前で仕掛けたいプレーを、下がってやっていましたね」(大田尾監督)。相良キャプテンは「今季一番プレッシャーを感じた試合でした。まだ力が足りないと思いました」と完敗を認めた。江良と対面で戦った早大HO佐藤健次(2年)も力の差を認めた。「江良さんは大学で一番良いHOだと思っています。それに負けないように準備してきたつもりですが、当たりの強さ、スクラムワークなどまだまだ遠い存在です。自分が思っていたより先を行っていました。今年中に対等以上の選手になりたいです」。

一方、帝京大の相馬監督は「いい試合ができました。早稲田の素晴らしいタックルを受けながら、頑張っている選手たちが誇らしかったです」と選手を称えた。プレーヤーオブザマッチに選ばれた高本は、早大の前に出るディフェンスにプレッシャーを受けたことについて、「予想通り」と話し、「プレッシャーをかけてくることで、次のフェイズでの人数は少なくなるので」と、冷静に空いているスペースにボールを動かした。最終スコアは、49-17。3トライ差をつけてのボーナス点も獲得する勝利で現時点での力の差を見せつけた。

文:村上 晃一
村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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