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ラグビー コラム 2020年9月15日

トップリーグラストシーズンに向け、東芝ブレイブルーパスが始動

ラグビーレポート by 斉藤 健仁
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全体練習を再開した東芝

2020-21シーズン、最後の「ジャパントップリーグ」に向けて、各チームが練習を再開している中、9月14日(月)、東京・府中市に練習グラウンドを構える東芝ブレイブルーパスが全体練習をスタートさせ、報道陣に公開した。

3月末にトップリーグが中止となり、さらに緊急事態宣言が発出されると、東芝は、2019-20シーズンを終え、チーム練習、ジムなどを閉鎖させたという。

その後、6月になって人数制限や器具を消毒し、ロッカーの使用制限などの対策後に個人練習を始め、7月6日から密にならないように若手の早朝練習を実施。8月末から2グループに分けて練習を開始し、9月14日にチームとして全体練習を開始したという訳だ。

なお、昨シーズンから指揮を執るトッド・ブラックアダーHC(ヘッドコーチ)はすでに来日しており、自粛期間を経て、19日にチームに合流する予定だ。

ジョー・マドックBK(バックス)コーチ、森田佳寿&湯原祐希アシスタントコーチらが、熱心に指導する中で、声を出しながらチームに勢いを与えていたのは、2年目のWTB(ウィング)桑山聖生、濱田将暉、SH(スクラムハーフ)杉山優平(筑波大学出身)、CTB(センター)眞野泰地(東海大学出身)、桑山淳生(早稲田大学出身)らといった1~2年目の若手選手たちだった。

共同キャプテンの徳永祥尭

共同キャプテンの1人であり、2019年ワールドカップメンバーだったFL(フランカー)徳永祥尭は「みんな久しぶりに集まって、楽しい、嬉しいと表現できていたと思います」。

「特に若手がひたむきで、声をかけてリードしていることが伝わったと思います。(7月から)若手が小人数でスタートしていて、8月末の練習に合流したとき、スキルの高さ、コミュニケーションのうまさを感じて、ラグビーしていたんだなと思いましたし、すごく引っ張ってくれた」と満足した表情を見せた。

来年、年明けの開幕が予定される中、昨シーズンは開幕戦でサントリーを下すなど好調を維持していた東芝。2020-21シーズンに向けて、どこを強化したいかと聞かれて、FL徳永は「さらにアタックに磨きをかけていきたい。昨年よりパワーアップさせるために」。

そして、「ポジショニング、前を見るスピードなどのチーム内競争にこだわっています」と言えば、もう1人の共同キャプテンSH小川高廣も「昨シーズン積み上げてきたものをよくすることをやっていきたい」と話した。

コンディションを整えたリーチ マイケル

自粛期間中に「頭から足首までいろんなところを手術した」と明かした日本代表キャプテンFLリーチ マイケルは、別メニューだった。

それでも練習を見学した感想を聞かれてリーチは「東芝スタートに関しては、この日をずっと待っていた。練習を見ている限り、みんな楽しく練習できていた。質の高さもしっかりできていた。開幕に向けていい準備、いいスタート切れていると思います」と満面の笑顔を見せた。

リーチは「どこを手術したか詳しいこと言えませんが、トップリーグに向けて前よりいいプレーできると思います。ラグビーワールドカップは60%くらいの力でやったと思っています。あちこち治して、やっと100%になれると思うので、開幕戦を楽しみにしています」と前を向いた。

来シーズンに向けて、徳永は「(共同キャプテンの)自分たちキャプテンも、HCも変わっていないので、昨シーズンのレベルを上げるだけ。自分たちが背中にもう1つ(優勝を示す)星を刻んで、最後のトップリーグを締めくくるようにがんばりたい」。また、小川も「自分もその中でトップを狙えるようにやっていきたい」と意気込んだ。

11月末からは合宿や練習試合を重ねて、トップリーグに向けて強度を高めていく。ブラックアダーHC体制2シーズン目、かつての強い東芝を復活させてトップリーグ最多となる6度目の優勝を目指す。

文:斉藤健仁

斉藤健仁

斉藤 健仁

スポーツライター。1975年生まれ、千葉県柏市育ち。ラグビーと欧州サッカーを中心に取材・執筆。エディー・ジャパン全試合を現地で取材!ラグビー専門WEBマガジン「Rugby Japan 365」「高校生スポーツ」の記者も務める。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。「エディー・ジョーンズ 4年間の軌跡」(ベースボール・マガジン社)、「ラグビー日本代表1301日間の回顧録」(カンゼン)など著書多数。≫Twitterアカウント

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