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ラグビー コラム 2018年6月5日

【ラグビー日本代表コラム】ヤマハ発動機ジュビロの清宮克幸監督は2018年春の日本代表強化をどう見るのか?(後編)

村上晃一ラグビーコラム by 村上 晃一
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──優勝争いについては、いまのところ、ニュージーランド、イングランド、アイルランドあたりが候補に挙がっていますね。世界の勢力図をどう見ていますか。

「そういう視点で世界を見ていないので、なんとも言えないのですが、ひとつ言えるのは、プレースタイルには慣れが出てくるものだということです。ニュージーランドはスタイルがあるようでない。試合中にスタイルを変えられるから強いわけです。2年間快進撃を続けていたイングランドが今年に入って3敗した。これは相手に対応されたということです。そのときの処理能力、対応能力が足りなかったということでしょう。イングランドは今後、相手が慣れていないことをして2019年に向かうと思います。強化のピークと流行の終わり、その波の中をどう渡っていくかということなのでしょうね」

──2019年に向け、日本国内のラグビー熱をどう盛り上げれば良いと思いますか。

「日本全体が盛り上がるには日本代表が勝つしかない。でも、試合の開催地やキャンプ地といった、それぞれのエリアでの企画で小さな花を咲かせていくことはできる。ラグビーに関わってきた人間が力を合わせ、いろんなところで花火を上げていくしかない。僕は静岡を盛り上げたいと思っていますし、釜石など、これまで縁のあるところも盛り上げたい。それぞれの地元で、みんなが汗をかいていくしかないと思います」

──清宮さんが考えるラグビーワールドカップの魅力とは。

「RWCは国と国とが威信をかけてぶつかる代理戦争みたいなものです。どのスポーツでも国代表の戦いは同じかもしれませんが、ラグビーは体をぶつけ合うし、戦略的にもいろんな工夫ができます。インテリジェンスと勇気が必要で、どちらが人間力があるのかということを競う大会です。それが4年に一度だけ行われる。すべてのスポーツの究極形がラグビーのワールドカップだと僕は思っています。そのあたりを感じてもらいたいですね」

──最後に、6月の日本代表戦をどんな気持ちで見ればいいのか、教えてください。

「自分の子供が、来年の9月に大事な受験を迎える。そこに向かっての一回目の模擬テストだと考えてください。ここから自分たちの息子たちがどれだけ強くなっていくのか、どんなドラマが生まれるのか、その目撃者になっていくということです。野球で言えば、少年野球でデビューするくらいに思って、中学、高校、大学、そして日の丸を背負って戦うところまで見守る。そんなふうに見てもらったらどうでしょう。無理やり野球に結びつけてみました(笑)」

最後は、長男の幸太郎選手(北海道日本ハムファイターズ)に結びつけて語ったくれた清宮監督。日本代表について厳しい言葉が出るのかと思いきや、条件付きながら、十分にRWCで戦えるチームになってきていると高く評価した。しかも、サンウルブズが史上初の連勝をするのは、このインタビュー後のことだ。2019年9月20日の開幕戦に向かって、日本代表がどんな成長を見せてくれるのか、6月の日本代表戦がますます楽しみになってきた。

村上晃一

村上 晃一

ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。

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