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グランプリ・ザグレブ大会は7月27日~30日、クロアチア・ザグレブで開催される。この模様はJSPORTSでダイジェストで放送される。
バクー世界選手権(9月20日~27日)まで残されたワールドツアー大会はこれを合わせて2回のみ、しかも1か月の中断を経ての久々の大会ということもあって、今回の陣容は物凄い豪華さ。年初に日程が決まった時点では消化試合の可能性すらあったマイナー大会は一転、世界選手権の一大プレイベントとして大きな注目を浴びることとなった。
世界選手権とアジア大会をにらんで代表をずらり揃えた強国・日本の「ガチンコ」参戦がこの現象の中核。男子は全階級、女子は7階級中6階級に世界選手権あるいはアジア大会の個人代表を送り込み、これに呼応するように世界の強豪が集まったという形だ。
男子日本代表は豪華という言葉では説明し切れない。73kg級の世界王者橋本壮市はフフホト大会で負った腕の負傷が癒えず欠場、100kg超級の選抜体重別王者小川雄勢も膝を負傷、さらに90kg級世界選手権代表の長澤憲大も膝の負傷で出場を見送ることとなったが、それでも60kg級の藤直寿と66kg級の阿部一二三の現役世界王者2名、バクー世界選手権で代表を務める81kg級の藤原崇太郎、さらに100kg級アジア大会代表の飯田健太郎、そして100kg超級に全日本選手権を制したばかりの原沢久喜と、率直に言ってグランプリ派遣メンバーとしては異例、世界選手権レベル以外では一度に見ることなどほぼ出来ない厚い陣容だ。
注目階級・選手を軽々に挙げることが憚られる状況であるが、敢えてと言われれば、海外勢の面子の良さに鑑みて100kg超級、そして原沢久喜の名前を挙げておきたい。ご存知の通り昨年原沢はオーバートレーニング症候群に苛まれて不本意なシーズンを送ったが、4月の全日本選手権では王子谷剛志との壮絶な決勝戦を制して優勝。今大会は復活の狼煙をあげたこの大会以降初めての公式戦であり、所属を離れた「フリー」の立場で挑む最初の大会でもある。吹っ切った戦いを見せてくれるかどうか非常に楽しみ。この階級はリオ五輪以降の「アスリートタイプの担ぎ技ファイター」トレンドの発信源であるグラム・ツシシビリ(ジョージア)と、リオ五輪準決勝でテディ・リネール相手に演じた大熱戦で彼らの発想のそもそものオリジンとなったオール・サッソン(イスラエル)が同時出場。脇を固めるメンバーもロイ・メイヤー(オランダ)、ファイセル・ヤバラー(チュニジア)ら個性派が揃っており、原沢と併せて世界選手権で出現するであろう「次」の最重量級トレンドを測る絶好の機会。
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