人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

サッカー&フットサル コラム 2026年9月25日

優勝争いに踏みとどまれ!4位と6位が勝点4差で激突する“25年目”の九州ダービー! サガン鳥栖U-18×アビスパ福岡U-18マッチプレビュー【高円宮杯プレミアリーグWEST第15節】

土屋雅史コラム by 土屋 雅史
  • Line

サガン鳥栖U-18・原田蓮太郎

サガン鳥栖とアビスパ福岡が、初めてJリーグの舞台で対戦したのは2002年4月24日。鳥栖スタジアム(現・駅前不動産スタジアム)に4,010人の観衆を集めて行われたJ2第11節で対峙し、試合は14分に服部浩紀のゴールで福岡が先制したものの、77分に佐藤大実が同点弾を叩き込み、1-1のドロー。勝点1を分け合う結果となった。

試合のメンバー表を眺めると、現在は育成年代の指導者を務めている方々の名前も。鳥栖では山道高平(ヴィッセル神戸U-18監督)、森田浩史(前RB大宮アルディージャU18監督)、北内耕成(愛媛FC U-18監督)、鈴木勝大(桐光学園高校監督)が、福岡では野田知(サンフレッチェ広島ユースコーチ)、原田武男(V・ファーレン長崎U-18監督)、藤崎義孝(福岡アカデミーテクニカルアドバイザー)が、記念すべきリーグ初対戦のピッチに立っていた。

それから四半世紀近い時間が経ち、U-18同士がプレミアリーグのステージで激突する“九州ダービー”は、両クラブに関わってきたさまざまな方たちにとっても、ただの1試合という位置づけではないと言っていいだろう。

昨シーズンは終盤まで優勝争いを繰り広げたサガン鳥栖U-18は、今季に入るとまさかの開幕4試合勝ちなし。やや難しい序盤戦を強いられながらも、初勝利を手繰り寄せた5節のファジアーノ岡山U-18戦以降の前半戦は、5勝1分け1敗と大きく持ち直し、勝点を積み上げていく。

後半戦の初戦でヴィッセル神戸U-18には敗れたものの、東山高校に1-0で競り勝つと、上位対決となった前節の名古屋グランパスU-18戦では、押し込まれる時間も長い中で原田蓮太郎、鈴木颯真、吉原勘九朗がゴールを重ね、終わってみれば3-1で勝利。連勝を飾って、今節のダービーを迎えている。

一方のアビスパ福岡U-18は、残留争いに苦しんだ昨シーズンから出場機会を得ていた選手が多数残っており、今季はチームのクオリティも一段階アップ。2度の連勝を達成するなど、前半戦は順位こそ7位とはいえ、首位の神戸U-18とは6ポイント差で折り返す。

ただ、後半戦開幕の一戦で米子北高校に2-3で敗れると、翌節の名古屋U-18戦も1-1というスコアでドロー決着。さらにホームで戦った前節のサンフレッチェ広島F.Cユース戦も、後半終盤のオウンゴールで0-1と敗れ、リーグ戦再開後は未勝利のままで、大事なダービーへ向かうことになる。

鳥栖U-18の前線で異彩を放っているのが原田蓮太郎だ。今季はシャドー系の選手が攻撃陣を牽引する中で、「全体の選手の距離も近いので、自分のサッカーIQやボールを持った時の落ち着きを生かせるサッカーになっているのかなと思います」と自身でも語ったように、適切なポジショニングでボールを引き出し、チームのアタックにアクセントを加えていく。

前節の名古屋U-18戦でも、フルスプリントでゴール前まで走って、坂口昊太郎のグラウンダークロスをきっちりゴールに流し込み、先制点を記録。「鳥栖の6番は良いのがいるぞというのを見せつけたいと思いながら日々頑張っています」。6番を背負った小柄なフォワード、原田の頭を使ったクレバーなプレーは、一見の価値がある。

今季の鳥栖U-18のダブルキャプテンを任されている米湊勇弥も、シーズンを追うごとに存在感を高めている。開幕前に負ったケガの影響で、なかなかコンディションが上がらなかったが、初スタメンとなった第7節の神村学園高等部戦で、決勝ゴールを挙げてウノゼロ勝利に貢献すると、以降は一貫して先発出場。ディフェンスラインを引き締めている。

米湊はもともと福岡出身だが、U-12時代から鳥栖のアカデミーで育っており、ダービーの意味は誰よりもよく理解している。「常にアビスパだけには負けたくないという想いは持ってきたので、本当に楽しみです。アウェイの時はベンチから見ていても、アビスパに勝たれるのは悔しいと思ったので、今回はホームで勝って、相手を黙らせたいですね」。正確なロングフィードと空中戦の高さを兼ね備える、背番号4のセンターバックの躍動には、大いに期待したい。

アウェイゲームに挑む福岡U-18の中では、トップチームへの昇格も発表された絶対的なディフェンスリーダーの藤川虎三にフォーカスを当てたい。今年の6月にはワールドカップに臨むA代表のトレーニングパートナーも務めたU-19日本代表に招集され、日本の超トップレベルの選手たちと肌を合わせる、貴重な時間を積み重ねてきた。

昨季からプレミアを戦ってきたことで、「去年が僕らにとっては初のプレミアで、なかなかうまくいかなかったですけど、半分ぐらいは下級生が出ていたこともあって、プレミアを知っている選手が多くいるのは大きいなと思っています」とチーム全体の経験値の高まりにも手応えを感じている様子。鳥栖U-18のアタッカー陣たちにとっても、今まで以上に確固たる自信を纏っている“博多の壁”を打ち崩すのは容易なミッションではない。

福岡U-18のゴールマウスを預かる田中利玖も、昨シーズンから正守護神を託されてきた実力派のGKだ。今季もここまで全試合にフル出場。「去年の前期はクロス対応で全然前に出られなかったんですけど、GKコーチの方に『もっと自信を持って予測できたら出られるよ』と言われて、後期からは逆にそこが自分の強みになりました」と、プレミアでの実戦経験を経て、着実に成長を遂げてきた。

どのパラメーターも高い水準で備えている田中が参考にしている選手は、トップチームでプレーする小畑裕馬とのこと。「小畑さんはビルドアップがメチャクチャ上手いし、一緒にやった練習の中でも、どういうところを意識しているのかなとか考えながら見ていました」。ビルドアップへの積極的な参加も意識しつつ、まずは“本職”で90分間ゴールに鍵を掛け続ける。

前半戦の対戦は4月25日の第4節。この時はホームの福岡U-18が、82分に松浦拓夢がマークしたゴールを守り切り、1-0で勝利を収めている。鳥栖U-18が5か月越しのリベンジを果たすのか、はたまた、福岡U-18がシーズンダブルの歓喜を享受するのか。“25年目”を数える因縁の九州ダービー、要注目。

アビスパ福岡U-18・田中利玖

文:土屋雅史

土屋 雅史

土屋 雅史

1979年生まれ。群馬県出身。群馬県立高崎高校3年時には全国総体でベスト8に入り、大会優秀選手に選出。早稲田大学法学部を卒業後、2003年に株式会社ジェイ・スカイ・スポーツ(現ジェイ・スポーツ)へ入社し、「Foot!」ディレクターやJリーグ中継プロデューサーを歴任。2021年からフリーランスとして活動中。

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

人気ランキング(オンデマンド番組)

J SPORTSで
サッカー&フットサルを応援しよう!

サッカー&フットサルの放送・配信ページへ