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サッカー フットサル コラム 2018年5月14日

モハメド・サラーがシーズン38試合制の最多得点記録を樹立 初のプレミアリーグ得点王に輝く。

今週のプレミアムゴール by 清水 英斗
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今週のプレミアムゴールは、プレミアリーグ最終節リヴァプール対ブライトンの前半26分に決まった、モハメド・サラーの先制ゴール!

プレミアリーグが20クラブ参加のシーズン38試合で行われるようになって以降、リーグ戦の最多得点記録はアラン・シアラー、クリスチャーノ・ロナウド、ルイス・スアレスがトップタイに並ぶ31点だった。

第35節ウェスト・ブロムウィッチ戦で、この記録に追いつき、4人目のトップタイに名を連ねたのが、モハメド・サラーだ。あと1点取れば単独トップ。しかし、その後の2試合はサラーも、リヴァプールもノーゴールで若干の足踏みとなり、最終節を迎えていた。

また、サラーの個人記録だけではなく、リヴァプールはチームとしても来季チャンピオンズリーグ出場権を確定させるため、最終節は引き分け以上で終わらなければならない。敗れれば、5位チェルシーに上回られる可能性がある。サラーの得点も、チームの勝ち点も、焦れったいあと一つの点を取ることができず、最終節に緊張感を引き継いでいた。

その焦れったさは、試合の序盤にもあった。前半8分、アーノルドのクロスを、相手DFダフィーが低いヘディングでクリアを試みたが、空振り。そのまま腕に当たった。明らかな反則だが、主審ケヴィン・フレンドは視認できず、PKは告げられなかった。その後、11分にもクノッカールの肩トラップとも腕トラップとも言えるような微妙なシーンがあり、ここでも笛は吹かれず。

さらに18分。微妙な判定が続く。フィルミーノとのワンツーでペナルティーエリアへ侵入したサラーが、カットインを試みたが、DFダフィーのタックルを受けて倒れた。サラーはファウルを受けたことをアピールしたが、主審の笛は吹かれず。

ただし、この判定は妥当だった。リプレイを見ると、ダフィーの足の先は、わずかに、本当にわずかだが、ボールに触れており、辛うじてタックルが成立している。この事実をベストポジションにいた主審が視認したなら、ノーファウルでもおかしくはない。しかし、上記2つの場面における疑惑の布石もあり、スタジアムは騒然となった。

試合は圧倒的にリヴァプールが優勢で、ボールを支配しつつも、ゴール前ではブライトンの激しい守備に遭っていた。判定云々もあり、焦れったい展開。しかし、前半26分、落ち着いて攻撃を繰り返したリヴァプールが、この1点の壁をぶち破ることになる。きっかけを作ったのは、アーノルドだ。セットプレーの2次攻撃、3次攻撃の流れで、最後列にいたアーノルドがバックパスを受けると、スカーンと空いた中盤へドリブルで侵入。このプレーに合わせ、ソランケがマークを外して縦パスを受けると、すぐに前を向いてサラーへ。

ボールはサラーの動きとは反対方向に出たが、それが好都合だったかもしれない。サラーが持ち前のボディーバランスで鋭くターンし、素早くダイレクトシュートに行くと、DFダフィーは付いてこられず。振りの速いシュートが、ゴール隅に決まった。その後も追加点を挙げ、終わってみれば、リヴァプールは4-0で快勝。チャンピオンズリーグ出場権を確定させた。

リーグ戦32得点を挙げたサラーも、得点王に輝いている。そのゴールの内訳が、固め取りではなく、異なる17クラブから得点を挙げてきたコンスタント性、そして、この最終節のようにチームにとって重要なゴールを挙げてきたことが、サラーは印象的だった。

この勢いを、今季の最後にして最大の一番、26日に行われるチャンピオンズリーグ決勝、レアル・マドリード戦にぶつけることができるか。相手は前人未到のチャンピオンズリーグ3連覇をねらう王者だ。戦術の幅が広く、完成度も高い。リヴァプールにとっては、バルセロナやマンチェスター・シティ以上の難敵ではないか。今季ラストは、実に楽しみな一戦になりそうだ。

代替画像

清水 英斗

サッカーライター。1979年生まれ、岐阜県下呂市出身。プレイヤー目線でサッカーを分析する独自の観点が魅力。著書に『サッカーは監督で決まる リーダーたちの統率術』、『サッカー観戦力が高まる~試合が100倍面白くなる100の視点』、『サッカー守備DF&GK練習メニュー 100』など。

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