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【Cycle*2024 ミラノ~サンレモ:プレビュー】サイクルロードレースの春到来! マチュー、ポガチャルの2強に迫るアウトサイダーたち 伝統と高き格式の一戦に世界の目が注がれる
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介シーズン最初のモニュメント、ミラノ〜サンレモ
2年間に勝っているモホリッチは、さすがにドロッパーシートポストの再現はないかもしれないが、プロトン随一のダウンヒルテクニックで逃げ切りを狙うことだろう。
北のクラシックに集中するため今大会を回避するワウト・ファンアールトに代わり、ヴィスマ・リースアバイクはヨーロッパ王者のクリストフ・ラポルトと、エーススプリンターのオラフ・コーイで勝負する。ラポルトはどんな展開にも対応ができ、コーイはポッジオでの絞り込みに生き残ることができればスプリント役を引き受けることになる。
2019年に勝っているジュリアン・アラフィリップ(スーダル・クイックステップ)は、5年ぶりの王座返り咲きなるか。今季はここまで大きな成功を収めてはいないものの、ティレーノ~アドリアティコを走って状態は上がってきているはず。スーダル・クイックステップは日本のレースでも活躍したルーク・ランパーティも出走を予定し、その走りに期待が高まる。
3日前のミラノ~トリノで30kmを独走したアルベルト・ベッティオル(EFエデュケーション・イージーポスト)の存在も忘れてはいけない。今大会に際し「自分は本命ではない」と語るが、あれだけ強いインパクトを残せば大一番での走りも注目されて当然。プロ1年目にして初のモニュメント出場を決めた留目夕陽らのアシストを受けながら、上位戦線をどう立ち回るか楽しみ。
コースへの適性で見ればビニヤム・ギルマイ(アンテルマルシェ・ワンティ)やマイケル・マシューズ(ジェイコ・アルウラー)のスプリント力も魅力だし、優勝経験のあるデマールやアレクサンダー・クリストフ(ウノエックスモビリティ)も外せない。ジェイコ・アルウラーはカレブ・ユアン、ウノエックスモビリティにはソーレン・ヴァーレンショルトと、別のカードも持ち合わせている。
逃げや独走に持ち込みたい選手としては、独走力の高いシュテファン・キュング(グルパマ・FDJ)や、新調の“ギャラクシー”ジャージで走るブノワ・コスヌフロワ(デカトロン・アージェードゥーゼールラモンディアル)などなど。とにかく、挙げだすとキリがないほどに力のあるメンバーが勢ぞろいするのだ。
前記の通り、留目の出走も正式に決定。自身のSNSでも出場宣言があり、気合十分。
大会は18のUCIワールドチームに、7つの同プロチームが加わって、全25チームが出場。1チーム7人編成を基本とし、170人以上が一斉にコースへと繰り出す。
文:福光 俊介
福光 俊介
ふくみつしゅんすけ。サイクルライター、コラムニスト。幼少期に目にしたサイクルロードレースに魅せられ、2012年から執筆を開始。ロードのほか、シクロクロス、トラック、MTB、競輪など国内外のレースを幅広く取材する。ブログ「suke's cycling world」では、世界各国のレースやイベントを独自の視点で解説・分析を行う
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