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サイクル ロードレース コラム 2023年7月26日

【Cycle*2023 ツール・ド・フランス 3週目まとめ】クレイジーなマイヨ・ジョーヌ争奪戦!2年連続の喜びを噛み締めたヴィンゲゴー「今ツールでのタデイとのバトルを、心から称賛している」

ツール・ド・フランス by 宮本 あさか
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それは2023年ツール・ド・フランスの屋根、標高2304mのロズ峠への高みを目指している道すがら。すでに小さくなっていたメイン集団から、白いジャージが、ずるずると後退を始めてしまう。区間序盤で軽く落車し、身体を痛めていたせいかもしれない。前夜の精神的衝撃から、いまだ立ち直っていなかったのかもしれない。そもそも唇の端に残る水疱の跡が物語るように……単純に体力を落としていただけなのかもしれない。フィニッシュまで16km、ポガチャルはマイヨ・ジョーヌ争いから完全に脱落した。「I’m gone, I'm dead(僕は落ちた、死んだ)」との言葉を残して。

マイヨ・ジョーヌ争いから完全に脱落したポガチャル

マイヨ・ジョーヌ争いから完全に脱落したポガチャル

「できる限り補給を摂ろうと努力したけど、なにひとつ脚に力をもたらしてくれなかった。完璧に空っぽだった。なにが起こったのかまるでわからない」(ポガチャル)

対するヴィンゲゴーは、自らが得意とする3つの条件、つまり「長さ」「高さ」「暑さ」を味方につけ、苦しみもがくライバルを尻目に力強い前進を続けた。途中、あまりの激勾配のせいで動けなくなったレース車両に行く手を阻まれ、ブレーキをかけざるを得ない場面もあったけれど、その勢いが削がれることはなかった。

終わってみれば、この日だけで、ポガチャルを6分半以上も突き放す快走っぷり。「まだツールは終わっていない、警戒を続けていかねばならない」と、ヴィンゲゴーはいわゆる兜の緒を締めるような発言をしつたものの、その笑顔は雄弁だった。総合タイム差を7分35秒にまで開き、もはや2年連続の総合優勝は手に入れたも同然となった。

7月の祭典は、決してヴィンゲゴーとポガチャルだけの専有物でもなかった。ロズ峠を越えてクールシュヴェルへといたるクイーンステージは、先のツール・ド・スイスで大活躍し、今大会でも幾度となく逃げに乗ったフェリックス・ガルの手に落ちた。続く第18、第19ステージは、ピュアスプリンター向けにコースは作られていたものの、健脚ルーラーたちが情勢を大胆にひっくり返した。カスパー・アスグリーンは、E3とツール・デ・フランドルを両制覇した2年前の春以来となる輝きを取り戻し、マテイ・モホリッチは、亡きジーノ・メーダーに勝利を捧げた今大会3人目のチームメイトとなった。

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