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【ジロ・デ・イタリア2023 レースレポート:第19ステージ】ブイトラゴが今大会クイーンステージ制す!マリア・ローザ死守したトーマス「明日のためにパワーをセーブすることにした」
サイクルロードレースレポート by 山口 和幸ログリッチとトーマスが総合3位アルメイダを置き去りにする
第106回ジロ・デ・イタリアはいよいよ最後の、そして最難関の山岳コースへ。5月26日に行われた第19ステージはロンガロネからトレ・チーメ・ディ・ラヴァレドまでの距離183km。バーレーン・ヴィクトリアスのサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)が独走して、2022年に続く大会通算2勝目を挙げた。
トレ・チーメ・ディ・ラヴァレドはイタリア北部のドロミテ山塊にある象徴的な山岳だ。トレ・チーメはイタリア語で「3つのピーク」という意味を持つ岩山群で、最も高い真ん中のチーメは標高2999mだ。今回のゴール地点はそのトレ・チーメの麓にある道路で、標高2304mまで駆け上がる。
第13ステージで通過する予定だったグランド・サン・ベルナルド峠(標高2469m)が想定外の大雪と雪崩の危険性があるとしてカットされたため、大会最高峰の特別賞が懸かるチーマ・コッピはこのトレ・チーメ・ディ・ラヴァレドに変更された。
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コースは中盤から2級、1級、1級、2級の山岳ポイントを越え、1級カテゴリーのトレ・チーメ・ディ・ラヴァレドにゴールする。獲得標高はなんと5400m。まさにクイーン・ステージと呼ばれるにふさわしい舞台だ。
総合優勝争いは前日の第18ステージで変化があった。1分にも満たない変化だが、終盤戦になってもこれだけ接戦を展開している今大会だけに、かなり大きな局面転換だ。18秒遅れの総合2位でマリア・ローザに届く位置にいたジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツ)が、総合1位ゲラント・トーマス(英国、イネオス・グレナディアーズ)、29秒遅れの総合3位プリモシュ・ログリッチ(スロベニア、ユンボ・ヴィスマ)の2人から遅れを取ったのだ。
第19ステージのスタート時点でマリア・ローザはトーマス、総合2位に浮上したログリッチが29秒遅れ。総合3位に下降したアルメイダは39秒遅れだった。今大会の総合優勝争いはすでにこの3選手に絞られたといってもいい。
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