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【Cycle*2023 ボルタ・ア・カタルーニャ:プレビュー】上れなきゃ始まらない! ワールドツアー屈指の山岳ステージレースは「グランツール前哨戦」の様相
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介カタルーニャサーキットを通過
かたや、ツールを予定する選手としては、2年前の覇者A・イェーツ、昨年この大会で個人総合2位のリチャル・カラパス(EFエデュケーション・イージーポスト)、昨年ステージ1勝のオコーナー。さらにロマン・バルデ(チームDSM)、ミケル・ランダ(バーレーン・ヴィクトリアス)の名が挙がる。
これだけでも十分お腹いっぱいなメンツだけれど、まだまだ忘れてはならない選手たちが。大事故からの完全復活を目指すエガン・ベルナル(イネオス・グレナディアーズ)は、これが今季ヨーロッパ初戦。南米でのレースで膝を痛めて戦線を離れていたが、いよいよ本格始動。
エヴェネプールを支えるスーダル・クイックステップのアシストには、ファウスト・マスナダとイラン・ファンウィルデル、ヤン・ヒルト。ログリッチシフトのユンボ・ヴィスマにはセップ・クスとトビアス・フォス。アシスト陣による両チームの削り合いも見どころ。
この大会では過去にステージ5勝しているトーマス・デヘント(ロット・デスティニー)、昨秋以降の不調から脱却を目指すトビアス・ヨハンネセン(ウノネックス・プロサイクリングチーム)、平坦ステージでは優勝候補になるであろうブライアン・コカール(コフィディス)といった選手たちの走りも押さえておきたい。
UCIワールドチーム18、同プロチーム7、合計25チームがスタートラインに並ぶ今大会。本記最後に大会の歴史に触れておくと、1911年初開催で、1935年に開始されたブエルタ・ア・エスパーニャより歴史のあるレースである。その後開催時期が秋から初夏へと移り、2010年から現在の3月下旬に。主催は長くボルタ・シクリスタ・ア・カタルーニャ協会が務めてきたが、近年はツール・ド・フランス同じA.S.O.(アモリ・スポル・オルガニザシオン)が実務を担っている。
文:福光 俊介
福光 俊介
ふくみつしゅんすけ。サイクルライター、コラムニスト。幼少期に目にしたサイクルロードレースに魅せられ、2012年から執筆を開始。ロードのほか、シクロクロス、トラック、MTB、競輪など国内外のレースを幅広く取材する。ブログ「suke's cycling world」では、世界各国のレースやイベントを独自の視点で解説・分析を行う
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