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【Cycle*2023 ボルタ・ア・カタルーニャ:プレビュー】上れなきゃ始まらない! ワールドツアー屈指の山岳ステージレースは「グランツール前哨戦」の様相
サイクルロードレースレポート by 福光 俊介最終局面モンジュイックの丘へと入る大通り
パリ〜ニース、ティレーノ〜アドリアティコと続いたステージレース戦線は、いよいよスペインへ向かう。同国に春の到来を告げるのが、北東部の地中海に面したカタルーニャ州を舞台にする「ボルタ・ア・カタルーニャ」である。
とにかく攻略が難しい。クイーンステージを征服すれば大会そのものも勝てるかというと、決してそうではない。“ド平坦”のステージは存在しないし、大なり小なり重要な登坂区間が毎ステージあって、それらをしっかりクリアしていかねば、全日程を完走することすら危うい。速さもさることながら、“強さ”と“スマートさ”が問われるレースといえる。2021年にイネオス・グレナディアーズが見せたチーム戦や、前回の2022年大会でセルヒオ・イギータ(ボーラ・ハンスグローエ)がステージ狙いの選手とともに逃げて最終的にリーダージャージを奪取したように。
それでは、コースをチェックしながら、いかにタフなレースなのかを実感していただこう。
第1ステージからカテゴリー山岳が4つ登場。とはいえ、2級と3級が2つずつと、これはまだ序の口。164.5kmで獲得標高は2088m。フィニッシュ前は上り基調で、昨年は同じ場所でマイケル・マシューズ(現チーム ジェイコ・アルウラー)がスプリント勝利している。
第2ステージで総合争いが動き出す。この大会ではおなじみのヴァルテルへ。前半の平坦区間を過ぎ、後半から山岳地帯へ。1級山岳を越えてからは、標高2135mのヴァルテル頂上へ約20km登坂。中腹から一気に勾配が厳しくなるこの上りで、2年前はイネオス勢が大暴れ。最終的にアダム・イェーツ(現UAEチームエミレーツ)が大会制覇へつなげている。
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