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【Cycle*2022 UCI世界選手権大会 男子エリート ロードレース:レビュー】史上最強のメルクスと並ぶ22歳で戴冠!もはや伝説級のレムコ・エヴェネプール「涙が流れる理由はたくさんある」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかフィニッシュまで5周回を残し、いよいよタイム差が2分を切った頃だった。周回の真ん中に突き出すプレザント山で、新たな一撃が振り下ろされる。
またしても動いたのはフランスだ。残り78km、短い急坂を利用して、カンタン・パシェが2度、3度と畳み掛けた。間髪入れず強豪国はチェックに動いた。大きなひとつの塊が、山のてっぺんから、抜け出していった。
「あそこで我々はミスを犯した。あくまでレースを激化するための動きであり、あれほど多くの選手を連れて行く予定ではなかった。少し警戒が足りなかったのかもしれない」(ヴォクレール)
しかもミスは1つではなかった。飛び出した20人の中に、ベルギーが3人も潜り込んでいた。そのうちの1人が、後に世界王者となるレムコ・エヴェネプールだった。もちろんフランス側も3人、つまりパシェ、バルデ、フロリアン・セネシャルを前に送り出したが、いわゆるエース格を欠いていた。前回覇者ジュリアン・アラフィリップも、ブノワ・コスヌフロワも、ヴァランタン・マデュアスも、この決定的な動きに不在だった。
すぐに脚を止めるべきだった。そんな批判が後に噴出することになるが、無線がなく、状況把握が極めて難しい中で、飛び出したフランス選手たちはひたすら前へ突き進んだ。今度はベルギーも作業に加わった。なにしろ「前にレムコ、後ろのワウト」という計画通りの体制に持ち込めたのだ。平地ではスタン・デウルフが引き、上りではクイントン・ヘルマンスが速いテンポを刻んだ。
しかも残り59km、9回目のプレザント山頂からは、エヴェネプール自らが凄まじいダウンヒルさえ披露した。もはや他国の思惑など届かなかった。先頭集団をすばやく飲み込み、自陣のセリーを回収しつつ、突進を続けた。残り230km地点で飛び出して以降、一切先頭交代を拒否していた名アシストは、いよいよエースのために本気の牽引に転じた。たった1周半で、後方のライバルたちには2分以上の差を押し付けた。
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