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サイクル ロードレース コラム 2022年9月28日

【Cycle*2022 UCI世界選手権大会 男子エリート ロードレース:レビュー】史上最強のメルクスと並ぶ22歳で戴冠!もはや伝説級のレムコ・エヴェネプール「涙が流れる理由はたくさんある」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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大多数の選手にとって、おそらく、この攻撃は想定内でもあった。ワウト・ファンアールト(ベルギー)やタデイ・ポガチャル(スロベニア)、シュテファン・キュング(スイス)、マルク・ソレル(スペイン)という、複数のエース級が流れに乗った。マシューズが後方に留まった代わりに、オーストラリアは監視役に3人を送り込んだ。眠れぬ夜を過ごしたマチュー・ファンデルプールーー宿泊先で騒音問題に悩まされ注意したところ、子供を怪我させたとして、警察で朝4時まで事情徴収を受けていたーーが、出走わずか30kmで自転車を降り、急遽作戦変更を迫られたオランダからも2人が前に滑り込んだ。

もちろん最大枠8人+世界チャンピオンで、どこよりも多い9人出場という数的優位を、当のフランスは十分に利用した。前に出た約30人のうち……シヴァコフとロマン・バルデを含め、なんと5人がフランス!

フランスが勢力的に牽引した集団は、後方に一気に2分半近い差を押し付けた。ただ、当然ではあるけれど、加速に協力してくれる国はなかったし、背後では、逃げ遅れたドイツが猛烈な追走体制に入っていた。戦いの舞台がいよいよ全長17.1km×12回のウロンゴン周回コースに移動し、決して統率の取れない集団を見限って5選手が飛び出していくと……残りはいつしかメインプロトンに回収された。約1時間の奮闘だった。飲み込まれる間際に慌ててポガチャルやオランダ勢が加速も切ったが、無駄な抵抗だった。

先へと旅立った5人の新たなグループは、3年前のU23世界王者サムエーレ・バティステッラ(イタリア)のイニシアチヴで出来上がった。フランスからはシヴァコフがきっちり前に行き、オーストラリアはまたしても2選手を、ベルギーはベテランのピーター・セリーを配備した。いずれ劣らぬ自転車強豪国の実力者たちは、約3周回を経て、朝からの逃げにまんまと合流を果たす。

おかげで逃げに仲間を送り込んだ強豪国の面々は、再び150人ほどに膨らんだ後方メイン集団で、しばらく仕事から解放された。一方で追走作業を余儀なくされたのはオランダとスペインで、自転車大国の誇りにかけて、牽引を続けた。最大8分ほどに開いた遅れを、1周あたり1分〜1分半ずつ縮めていく。

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