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【ツール・ド・フランス2022 レースレポート:第6ステージ】驚異の上りスプリントで勝利のポガチャル「僕には明らかに勝負できる脚があった」 ライバルたちは若き怪物の弱点探しの日々に
ツール・ド・フランス by 福光 俊介マイヨ・ジョーヌに袖を通したポガチャル
もはや、彼に死角はないのだろうか。
ここ2年、ツール・ド・フランスで勝ち続けるタデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)が、3連覇を目指す今大会で早くも“始動”した。いや、前日のパヴェステージでトップギアに入れていた感があるから、このステージはオーバー・トップギアに入ったといえようか。アルデンヌの丘陵地帯を走り、最後は短い急坂でのスプリントで“圧勝”してみせた。
「最後の2回の上りで誰もが脚にきていた。そんな中で、僕には明らかに勝負できる脚があった。この勝利は本当にうれしいよ」(タデイ・ポガチャル)
石畳を駆けた第5ステージを“北のクラシック風”というなら、この第6ステージは“アルデンヌクラシック風”。ベルギー南部・ワロン地域のバンシュをスタートし、フランスへと戻ってロンウィーにフィニッシュする219.9kmは、今大会の最長距離。スタート地バンシュは、これまで多数の国際レースを開催するロードレースと縁の深い街。アンテルマルシェ・ワンティ・ゴベールマテリオのスポンサー、ワンティ社のグループ拠点も置かれている。
そんな街を出発し、レース前半のうちにフランスへと戻ると、この日最初の3級山岳を越えつつ丘陵地帯を進行。終盤は4級と3級のカテゴリー山岳を立て続けに上ると、最後はフィニッシュ地ロンウィーへの1.6kmの登坂。中腹で11%に達する丘は、2017年大会の第3ステージでもフィニッシュに採用されている。そのときは、ペーター・サガン(当時ボーラ・ハンスグローエ)が勝利を収めている。
この日はまず、スーパースターの凱旋で始まった。ベルギーが生んだ“半分人間・半分モーター”のワウト・ファンアールト(ユンボ・ヴィスマ)が、第2ステージ以降着続けるマイヨ・ジョーヌで自国民を魅了した。いつもはスタート前のプレゼンテーションに合わせてチームバスを出る彼だけど、このステージばかりは事情が違う。いつもより早めに姿を現すと、取材対応の時間を長めに割きつつ、イエローをまとう自らの姿をバンシュに集まったファンに披露した。
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