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サイクル ロードレース コラム 2022年5月28日

【ジロ・デ・イタリア2022 レースレポート:第19ステージ】2勝目のボウマンがオランダ人初のジロ山岳賞獲得「山岳ジャージを着て勝利をつかむことができたなんて、最高だよね」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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「1級峠に向けてボーラが加速しているのは、無線で把握していた。でもグルパマとクイックステップの選手、そしてエドアルド(アッフィニ)が、力を合わせて懸命に引っ張った。本当にファンタスティックな仕事をしてくれた」(ボウマン)

チームメイトの献身に背中を押され、1級峠の中腹でボウマン、シュミット、ヴァルテルの3人はついに先頭に立つ。ところが勾配9〜10%が延々と続く激坂では、シュミット曰く「しがみついていくしかなかった」。またボウマンが考えたように、「いまだフィニッシュから遠すぎた」。誰も決定的な動きは見せなかった。それどころか山の終盤で、一旦蹴落としたはずのアレッサンドロ・トネッリに、再び合流されてしまう。

残り42.4kmの山頂で、1級40ポイントをボウマンが確実に懐に入れ、とうとう最終的な山岳賞を確定させた後、先頭集団はイタリアへの帰途についた。曲がりくねったダウンヒルの途中で、抜け駆けをする選手もいなかった。むしろ山頂まで7km以上の地点で蹴落としたはずのアンドレア・ヴェンドラーメに、下りであっさり追いつかれた。先頭集団は5人になった。

後方のメイン集団でも、このスロベニアでの激坂では、上りでも、下りでも、攻撃は見られなかった。ボーラはひたすら引き続けたが、集団の後方から徐々に弱者を切り落としていっただけに過ぎない。結局は下りきった先の平地で、いまだ3人のアシストを残すイネオスに再び主導権を引き渡した。

全長7.1kmの最終2級峠に、先頭集団は、約8分20秒差で上り始めた。逃げ切りを確信した5人は、ここで果敢なアタック合戦……には入らなかった。むしろ馬鹿馬鹿しいほどに壮大な警戒合戦へと突入してしまった!

とりわけボウマン、シュミット、ヴァルテルの山岳強者3人が、互いを警戒しすぎた。時には道路の両脇に分かれ、時には軽く加速しては、すぐに減速した。トネッリは常に目ざとく後輪に飛び乗り、ヴァンドラーメは常に遅れながらも、必ず追いついてきた。平均勾配7.8%の山道は、まるで自転車競技場のバンクと化した。

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