人気ランキング

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム&ブログ一覧

サイクル ロードレース コラム 2021年7月2日

【ツール・ド・フランス2021 レースレポート:第6ステージ】メルクスの誇るツール区間34勝まであと2つ!完全復活のカヴェンディッシュ「ここでの勝利はスペシャル」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
  • Line

もちろん追い風に助けられて、2人が驚異的な粘りを続けたせいでもあった。それでも残り2.5km。ファンアーヴェルマートとクルーゲの奮闘はむなしく打ち切られた。全長1600mの最終ストレートへと滑り込む、ほんの直前だった。

このシャトールー自慢の長い長い直線には、ジュリアン・アラフィリップが先頭で突っ込んだ。短い上り坂区間を、チームの3人を従え、先頭で駆け上がった。世界チャンピオンが牽引役を買って出た直後には、マイヨ・ジョーヌも猛烈な発射台役を務めた。ドゥクーニンク列車と、マチュー・ファンデルプールが送り出したアルペシン隊列は、激しいつばぜり合いを繰り広げた。

残り350m、ついにアルペシン3人組が先頭を奪い取る。さらには第3ステージ区間勝者ティム・メルリールが、ヤスパー・フィリプセンのために驚異的な加速を切ると……マイヨ・ヴェールがすかさずフィリプセンの後輪へと飛び移った。自らの嗅覚に従って、カヴェンディッシュは自らの発射台ミケル・モルコフの元をあえて離れることに決めた。

「風は右方向から吹いていた。だからミケルは道路の左端から離れ、僕に左側への抜け道を作ってくれた。でも僕は、スプリントを切る前に、ほんの数秒でも長く誰かの後輪につけていたかったんだ。だから列車を切り替えて、そこから飛び出した」(カヴェンディッシュ)

つまりライバルチームのスプリンターを、自らの最終発射台に仕立て上げた。そして残り200m、カヴェンディッシュはあえて右側へと躍り出た。最初のひと漕ぎでライバルに大きく差をつけると、そのまま悠々とラインを先頭で越えた。ここシャトールーでの1勝目と2勝目で披露したのと完全に同じウィニングポーズ、つまり「思わず頭を抱える」ジェスチャーを再現する余裕さえあった。

「シャトールーという地名を耳にするたびに、僕は自分のツール区間初勝利を思い出す。ここでの勝利はスペシャルなんだ。1998年にはここでチポッリーニも勝ってるし、スプリンターにとっては重要な土地。ボルドーやパリと並ぶ、いわばツールの『オールドスクール』なスプリントタウンだよ。そしてこの3つの町すべてで勝利を手にしてきたことは、僕にとってはとてつもない名誉なんだ」(カヴェンディッシュ)

  • Line

あわせて読みたい

J SPORTS IDを登録すれば、
すべての記事が読み放題

J SPORTS IDの登録(無料)はこちら

ジャンル一覧

J SPORTSで
サイクル ロードレースを応援しよう!

サイクル ロードレースの放送・配信ページへ