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【ジロ・デ・イタリア2021 レースレポート:第14ステージ】バッソとコンタドールに導かれたフォルトゥナートがゾンコランを制圧!「この2人は、それこそ全てを勝ち取ってきた」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかまたチームの働きに応えられず、ウラソフは、ベルナルから1分12秒ものタイムを失った。イェーツのアタック時に「追いかけようとして、少し力を振り絞りすぎたのかもしれない」と反省する。総合トップ10内で真っ先に脱落したエヴェネプールは、マリア・ローザのちょうど1分半後に苦しい1日を終えた。
総合ではイェーツが5位から2位へと一気にジャンプアップ。ただしマリア・ローザまでの距離は1分22秒から1分33秒へ遠ざかった。ベルナルにとっては、前日まで2位との差は45秒だったから、リードは約2倍に広がったことになる。
苦悶の表情を浮かべてフィニッシュしたベルナル
「僕はとにかく冷静に走ろうと心がけた。だって総合で好ポジションにつける僕には、あらゆる山岳ステージでアタックする必要なんてない。ただ冷静に、辛抱強く過ごす必要があるだけ」(ベルナル)
もしかしたらマリア・ローザ争いは、すでに終わってしまったのかもしれない。ならば表彰台争いは、これからが本番。本来は激坂苦手なカルーゾが総合3位(1分51秒)を守った一方で、ウラソフは2位→4位、カーシーは4位→5位と順位を落とした。カーシーはすでにマリア・ローザとは2分11秒差がついたが、表彰台まではいまだ20秒差と、それほど遠くはない。
この日の朝、昨大会2位のジャイ・ヒンドレーが「サドル痛」を理由に大会を離れ、レース中の落車で2013年ブエルタ山岳賞ニコラ・エデが途中棄権。またドロミテ山塊への突入をきっかけに、3人のスプリンター&発射台役が帰宅した。ロット・スーダルは5人目が大会を去り、とうとう3人になった。
文:宮本あさか
宮本 あさか
みやもとあさか。パリ在住のスポーツライター・翻訳者。相撲、プロレス、サッカー、テニス、フィギュアスケート、アルペンスキーなど幼いときからのスポーツ好きが高じ、現在は自転車ロードレースの取材を中心に行っている。
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