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ジロ開催委員会もツール開催委員会も、軽いジェラシーを覚えたに違いない。ばら色のコースも世界最高峰のレースも、今年は随分とアタック不足に悩まされてきた。ところがスペイン入りしてわずか3日目。全長5.5km・平均勾配7.8%とほんの控え目な山頂フィニッシュにも関わらず、アタックの大豊作だったのだから!
そもそもマイヨ・ロホ争いに向けた、実践テストになるだろうと予想されていた。アルベルト・コンタドール(チーム サクソバンク・ティンコフバンク)もスタート前にこんな風に断言していた。「誰もがこのステージを勝ちに行くだろうし、誰もが勝ちたいはずだ」
こんなステージは、いつも通りに、逃げの形成から始まった。まずは1km地点でセルヒオ・カラスコ(アンダルシア)とドミニク・ロラン(FDJ・ビッグマット)が口火を切る。4km地点で2人のベルギー人、ニコ・セイメンス(コフィディス ルクレディアンリーニュ)とフィリップ・ジルベール(BMCレーシングチーム)が追いついた。さらに7km地点ではマルケル・イリサール(レディオシャック・ニッサン)、アンドレイ・ゼイツ(アスタナ プロチーム)、ピム・リヒハルト(ヴァカンソレイユ・DCM プロサイクリングチーム)、クリストフ・リブロン(アージェードゥゼール・ラ・モンディアル)の4人が合流。こうして8人に膨れ上がったエスケープ集団は、最大4分半のリードを奪って先を急いだ。
もちろんジルベールという危険人物が紛れ込んでいた先頭集団を、マイヨ・ロハ擁するモヴィスターが見逃すわけはない。なにしろ2011年世界ランキングナンバーワンと総合首位ヨナタン・カストロビエホとのタイム差はわずかに10秒。モヴィスターは全員で隊列を組み、1日中タイム差コントロールに明け暮れた。それでもステージ終盤の2つの中間ポイントでジルベールが2秒+6秒=8秒のボーナスタイムを手に入れ、首位までついに2秒差に迫ったこともあったが……。2つ目の中間ポイント直後に、ジルベールを含む全ての逃げ集団はきっちりと回収された。
吸収前から総合勢の熾烈な戦いは始まっていた。スカイ プロサイクリングがモヴィスターから主導権をもぎ取り、チーム サクソバンク・ティンコフバンクも前線へと競り上がった。スカイのクリス・フルームとサクソのアルベルト・コンタドールが、互いに警戒し、睨み合った。さらにゴール前7.1km、ニキ・テルプストラ(オメガファルマ・クイックステップ)が試みた軽い飛び出しが、スカイとサクソの加速合戦に拍車をかけた。つい数キロ前まで大きな塊だったプロトンは、あっという間に細く長くなり、ついには切れ切れになっていった。
最後の峠に入るとマイヨ・ロホがたまらず落ち、昨大会マイヨ・ロホのフアンホセ・コーボ(モヴィスター チーム)さえも脱落して行った。2人の守るべきチームメートが一気に消えてしまったからなのかだろうか。ゴール前4.5km、アレハンドロ・バルベルデ(モヴィスター チーム)が攻撃に転じた。
……と、コンタドールがはじかれたように飛び出した!3大ツール全制覇の王者のカウンターアタックに、すかさず反応できたのはバルベルデとホアキン・ロドリゲス(カチューシャ チーム)だけ。フルームは一瞬出遅れた。ただし、すぐに前を行く3人をとらえた。コンタドールの勢いはなおも留まることを知らない。続いてゴール前4.2kmで、さらに3.4km、2.7km、2.4km、1.2kmと畳みかけるようにお馴染みのダンシングスタイルを繰り返す。最初のカウンターアタックと、ゴール前800mの小さなスピードアップを含むと、加速はなんと全部で7回!
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