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サイクル ロードレース コラム 2020年10月28日

【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 レースレポート:第7ステージ】失意の後には、必ず歓喜がウッズのもとにやって来る。マイケル・ウッズ「僕にとっては最高の報いがもたらされた」

サイクルロードレースレポート by 宮本 あさか
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この日2回通過する1級オルドニャ峠の、1度目の山頂間際で、ピーターズは真っ先に加速を切った。しかしクスとマルタン(+ロブ・パワー)に合流され、上位通過のポイントも横取りされた。2つの山の合間で、メイン集団とのタイム差が2分45秒にまで広がると……「暫定」マイヨ・ロホまであと15秒に迫ったバルベルデが、ドリアン・ゴドンとスタン・デウルフを伴って飛び出しさえした。

バルベルデ

バルベルデ(右)

「逃げに乗ったのは総合争いのことを考えたから。ただ僕の順位ではなくて、むしろエンリク(マス)やマルク(ソレル)の助けになると考えたからなんだ」(バルベルデ)

つまり背後の逃げ集団ではなく、はるか後方のメイン集団を翻弄するために動いた。だから残り42.5kmの中間スプリントさえ特に争うことなく、静かに3位通過。40歳の大ベテランはボーナスタイム1秒をそっと懐に入れ、過去4度も持ち帰ったポイント賞にも特に欲を出さなかった。そして延々20kmほどイネオスを遠隔で働かせた後、残り35kmで逃げへと戻っていった。ただゴドンだけがさらに10kmほど粘った。

2度目のオルドニャ登坂では、やはりモビスターとユンボが逃げを精力的に引っ張った。ただし残り23km、ウッズが2度の加速を切ると、集団内で微妙に保たれてきた均衡は一気に崩壊する。1度目は、クスとバルベルデがすぐに反応し、ベネットとニエベはにらみ合う。2度目でいよいよウッズが飛び出していった背後では、ベネットとバルベルデが顔を見合わた。

その隙を突いてピーターズは抜け出した。バルベルデは力づくで総合争いのしがらみを切り捨てると、すぐさま後に続いた。地元バスクの星オマール・フライレは「知り尽くした道」で弾丸のように飛び出し、マルタンも背中を追いかけた。この4人は山頂を越えた先でウッズをとらえ、いよいよ残り17km、先頭は5人に絞り込まれた。

あくまで総合争いと区間争いが複雑に絡み合った。追走集団内では、UAEもサンウェブも2人ずつ選手を残していたというのに、しばらくはどこもユンボ2人に協力しようとはしなかった。むしろ最初から最後まで一切どこも手を貸してはくれなかったけれど、ラスト22kmをイネオスのアンドレイ・アマドールがひとり黙々と牽引し続けたメイン集団のほうが、タイム差を縮めるスピードがはるかに速かった。

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