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【ブエルタ・ア・エスパーニャ2020 レースレポート:第7ステージ】失意の後には、必ず歓喜がウッズのもとにやって来る。マイケル・ウッズ「僕にとっては最高の報いがもたらされた」
サイクルロードレースレポート by 宮本 あさかたったひとりの逃げが終わった後、スタートから50km、次に前方で出来上がったのは15人を超える大きな集団だった。そこにはユンボ・ヴィスマのセップ・クス……すなわち総合4位プリモシュ・ログリッチのアシストの姿があった。また総合2位ヒュー・カーシー擁するEFエデュケーションファーストと総合5位・7位・10位を抱えるモビスターもそれぞれ1人ずつ送り込んだ。6位のボーラ・ハンスグローエと9位のUAEチームエミレーツも同様だ。
あっという間に差は1分半まで開いた。すると数キロ先で、新たに15人超がアタックを仕掛ける。やはりユンボ1人、モビスター1人、EF1人が紛れていた。さらに数キロ先で、もはや制御の効かないプロトンから、またしても数人が動いた。総合10位アレハンドロ・バルベルデさえもその波に乗った。
残り95km。とうとう38人が前方に集結する。最後のひと押しで総合7位擁するミッチェルトン・スコットも人員を派遣し、全員22チーム中、前に行けなかったのはわずか3チーム。つまり首位リチャル・カラパスを守るイネオスに3位ダン・マーティンのイスラエル・スタートアップネーション、そして11位ワウト・プールスのバーレーン・マクラーレンだけ。
一方でモビスターは3人、EFとユンボは2人ずつ選手を送り込んだ。しかも総合でわずか3分差のバルベルデ、3分22秒差ジョージ・ベネット、3分28秒差ミケル・ニエベ、4分11秒差ケニー・エリッソンド等々、タイムを与えたら後々厄介になりそうな面子さえ含まれていた。イネオスは強制的にタイム差制御に駆り出され、大会に残る7人全員でメイン集団を引いた。
大所帯となった逃げ集団内では、モビスターとユンボの面々が「イネオスを働かせるため」にせっせと牽引作業を行った。またギヨーム・マルタンを含み4人も前に揃えたコフィディスもまた、熱心に仕事に打ち込んだ。ただナンズ・ピーターズが「総合上位が何人も入っていたせいで、あまり雰囲気は良くなかった」と証言するように、決して一致団結していたわけでもない。
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