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【速報 ジロ・デ・イタリア2024】フィニッシュ手前3kmの無印峠でポガチャルを追いかけたナルバエスがステージ優勝/第1ステージ
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しかし、置き去りにされた「ピュアクライマー」たちは、決して諦めてはいなかった。エスケープに複数潜り込んでいたアスタナとAG2Rが執念深く追走を続けた。ついにはプラトー・ド・ベイユ序盤の、勾配きついパートで、アスタナのヤコブ・フグルサング、ロドリゲス、バルデの3人がとうとう頭角を現した。
フグルサングが幾度も加速し、ロドリゲスもスピードアップを繰り返した。いまだ灰色状態にあったバルデは、2人についていくので精一杯だった。そしてラスト8km、「プリト」が大きな一撃を決めた。さらには、そのままの勢いで……、クヴィアトコウスキーに追いつくと、あっさり置き去りにしていった!
「調子自体はずっと良かったんだ。ただピレネーの1日目はハンガーノックに苦しめられ、2日目はニュートラルゾーンで落車して腰を少し痛めた。タイムを大幅に失った。でも、調子は、すごく良かった」(ロドリゲス、公式記者会見より)
この山を越えた向こう側のアンドラに、ロドリゲスは数年前から暮らしている。プラトー・ド・ベイユは数え切れないほどトレーニングで上っている。そして、ツール前に最後にこの山へ、チームメートで親友でもあるアルベルト・ロサダとトレーニングに来たときもまた、雨が降っていたという。
「まるで奇跡だ。本当に大好きな上りなんだ。ほんの50kmほど先に僕は住んでいて、いつも上っている山だ。だから家族や友達が応援に来ていたし、彼らの存在が僕を奮い立たせてくれた。正直に言うと、ラスト5kmは、まったく苦しまなかった。むしろ楽しんだくらいだよ。そして僕は勝った。夢みたいだ!」(ロドリゲス、公式記者会見より)
第3ステージのミュール・ド・ユイに続く区間2勝目を手に入れたプリトは、「次は第14ステージのマンドを狙う」と笑った。しかし、本当に戦いたかったのは、総合表彰台だった。そしてロドリゲスのいない強豪集団の戦いは、最終峠で始まった。暑いときも雨降りのときも延々コントロールに勤しんだスカイから、まずはティンコフ・サクソが主導権をもぎ取った。前日に区間勝利を上げたラファル・マイカも、この日はアルベルト・コンタドールのために猛烈な牽引を行った。そこからだ。ビッグネームたちによる攻撃が始まった。
降りしきる雨の中、真っ先に飛び出したのはコンタドールだった。スカイのリッチー・ポートが先頭に立ち、ジロ&ツールのダブルツールを狙うスペイン人を追走したが、しかしリズムを急激に変えることもなかった。コンタドール本人も「僕と一緒に飛び出そうという選手がいなかったから、1人で行くのは辞めた」(チーム公式リリースより)と、メイン集団に静かに戻っていった。
次に仕掛けたのはヴィンチェンツォ・ニーバリ。すでに7分47秒も遅れている昨大会チャンピオンに、やはり誰も呼応しなかった。ポートは淡々とペダルを回し、フルームも「タイム差がすでに大きいからね」(公式記者会見より)と、あせらずチームメートの背後でペダルを回した。
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