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右のブロックに目を向けると、昨年のインカレを制した東海大学は、スプリングトーナメントで7位に終わった。しかし、新入生の轟琉維、中川知定真、ルーニー慧がいずれも即戦力となってローテーション入り。特に昨年の高校No.1ポイントガードと言われた轟のゲームメイクを起点に、フィジカルと身体能力の高さを兼備した中川がスコアラーとして存在感を示せるかは注目に値する。東海大学は留学生のいないチームということに加え、今までのチームに比べるとフロントラインのサイズが小さい。ディフェンスの奮闘と中川と君座武志のファウルトラブル回避は、成功を手にするためのカギになるだろう。
大東文化大学は、中部大学第一高校OBの田中流嘉洲、アブドゥレイ トラオレによる高さを武器にしたフロントラインが構成できる。昨年のウインターカップで藤枝明誠高校の3位に大きく貢献した司令塔の谷俊太朗が一貫した出場機会を得られれば、アシストを量産する可能性は十分にある。また、小田晟がシューターとして存在感を示せるかにも注目したい。
ジョベ-モハメド
専修大学は開志国際高校のウインターカップ初制覇の原動力となった介川アンソニー翔、留学生のジョベ モハメドがフロントラインを構成。介川は身体能力の高さと非凡なスキルを兼備したフォワードであり、オールラウンダーとして今後の成長が楽しみな選手。たたし、スプリングトーナメントで日本大学を破った3位決定戦で10点を記録したガードの高橋裕心ら、2年生がチームを牽引してほしいところだろう。
日本大学は準決勝の白鴎大学戦を3点差で落とし、スプリングトーナメントを4位という成績で終えた。今大会では昨年から出場機会を得ていたシューターの泉登翔、U19ワールドカップの日本代表候補である山田哲汰に注目。ボロンボムヘカグラシアがペイント内で脅威となり、攻防両面で仕事ができるかは、日本大学が勝ち上がるために欠かせない要素と言えよう。
そのほかの注目選手としては、昨年のウインターカップ制覇に大きく貢献し、U17ワールドカップを経験した武藤俊太朗(明治大学)、福岡第一高校のシューターとして大活躍した城戸堅心(早稲田大学)、スコアリングガードとして期待される広瀬洸生(青山学院大学)を挙げておきたい。また、2年前に存在を大きくアピールした富山仁貴(大東文化大学)のように、高校時代に無名でもルーキーズトーナメントでチャンスを掴み、飛躍への道のりを歩む選手が出てくるかも、今大会の注目すべきポイントの一つにしておきたい。
文:青木崇
青木 崇
NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。
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