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バスケット ボール コラム 2022年12月26日

【大阪薫英女学院】都野と熊谷のスモールガードを軸に頂点を目指すも終盤で力尽き、高さで優位に立つ岐阜女に惜敗 | ウインターカップ2022

ウインターカップコラム by 青木 崇
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ところが、「最後ボールをしっかり追いかけて当たり続けなければいけない、ボールを奪いに行くという意識を持ってやっていたので手を出してしまったんです」と振り返る都野に対し、レフェリーは直後のディフェンスでファウルをコール。3本の3Pを含む24点、4アシストとオフェンスを牽引していた都野は、ファウルアウトでベンチに下がることを強いられた。安藤コーチはコートにいる5人の選手に「大丈夫、やれる」と勇気づけたものの、都野がプレーできなくなった影響は大きく、栢野のドライブとハイローでジュフがフィニッシュしたことで、59対65と得点差がこの試合で最大のリードを奪われてしまう。安藤コーチは次のように振り返る。

「6番のドライブはもう少し止めたかったですけど、それでも(留学生の)高さの部分で確実というのが向こうにあるので、前半の12点差というのはないと思っていました。もう少し前半で貯金を作らないと私たちは厳しいというのがずっとあるので、12点だとこういう試合になってしまうのはわかっていたし、ファウルがどうしても混んでしまうのも仕方ないです。オフェンスのところでやり返せればよかったんですけれど…」

 大阪薫英女学院は熊谷のドライブで残り35秒で2点差とするなど、最後の最後まで粘り強さを発揮。「困ったときに助けてれたのは熊谷ですし、自分よりもいろいろ考えてチームのことをやってくれたりしていたので、決めてくれた時はうれしかったです」と都野が語ったように、残り8.8秒でのスコアが66対69とラストチャンスで追いつける状況を作った。

タイムアウト後のオフェンス、大阪薫英女学院は島袋の3Pショットに託したものの、リングに嫌われて試合終了。ベンチから立ち上がった都野は、岐阜女の安江コーチやレフェリーへの挨拶をしっかり行うも、それを終えると悔し涙をこらえることができなかった。

「正直よくわからないファウルもあったんですけど、要らないファウルや手を出している部分もあったので、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです」

都野と熊谷のスモールガードコンビを軸にした大阪薫英女学院の戦いは、ウインターカップの準々決勝で終止符が打たれた。しかし、インターハイで準優勝という結果を残したことからも、2022年の高校女子バスケットボール界を盛り上げてくれたことは間違いない。

文:青木崇

青木 崇

青木 崇

NBA専門誌「HOOP」の編集者からフリーのバスケットボールライターとなる。NBAファイナル、NCAAファイナル4、世界選手権などビッグイベントの取材や執筆活動を行なっている。

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