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野球 コラム 2026年8月25日

千賀滉大、クローザーで再認識する1球の怖さ

MLBコラム by 山田 結軌
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ブルペンで調整する千賀

メッツの千賀滉大投手(33)が、メジャー4年目で新たな役割に挑んでいる。先発ローテーションを外れ、8月上旬から1イニングを基本とする救援へ本格転向。

終盤の重要な場面を任され、クローザーのデビン・ウィリアムズが右肩を痛めて負傷者リスト入りしてからは、9回を託される機会が増えた。

転向後は適応の早さも際立った。8月10日のブレーブス戦でメジャー初セーブを挙げると、その後もセーブを積み重ね、8月23日時点で4度のセーブ機会をすべて成功。重要な場面を担う救援転向後の防御率は2.45だった。

先発では登板日が決まっていたが、救援では試合展開によって出番が変わる。千賀はこれまで、6・7回あたりから気持ちを作り、登板の可能性に備えると説明している。

メジャーリーグ中継2026

その新たな挑戦が次の段階へ進んだのが、8月23日のホワイトソックス戦だった。

前日22日にも登板しており、MLBで初めてとなる2日連続の登板。千賀自身が試合前に登板可能と首脳陣へ伝えていた。

「特に大きな(連投で大丈夫かという)疑問もなくマウンドに上がれたと思いますし、今日はいけると思ってマウンドに上がったので、それは自分の判断」

1-1の9回に登板。先頭打者を打ち取った後、トリスタン・ピータースに対して3ボール1ストライクとカウントを悪くした。続くフォーシームは96.0マイル(約154キロ)。甘く入った1球を中堅へ運ばれ、サヨナラ本塁打となった。

先発では失点しても、その後のイニングで取り返す機会がある。しかし試合終盤を任される救援、特に9回では1球がそのまま勝敗を決める。

「1球で負ける、ということを改めてそういうポジションなんだと思いました。そういうふうに(自分が打たれて)終わるところで投げているんだと改めて思いました」

ドジャースの佐々木と話す千賀

サヨナラ被弾の結果以上に、球団が重視しているのは千賀が初めて連投を経験したことだ。アンディ・グリーン監督代行も、今後の起用を判断する材料は結果だけでなく、その後の体の状態だと説明している。

今季のメッツはトレード期限後、来季以降も視野に戦力を見極める段階に入った。ウィリアムズが復帰すれば千賀が9回を固定で務める予定ではない。一方、100マイル(約161キロ)に届く速球とフォークを持つ千賀が、2027年以降に終盤の重要な場面を任せられる存在になれるか、球団は可能性を探っている。

先発復帰だけが今後の選択肢ではなくなった。初セーブ、クローザー、そして初めての連投。33歳の右腕はシーズン終盤、新たな投手像を模索している。

文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)

山田結軌(やまだ・ゆうき)

山田 結軌

1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。

X(旧:Twitter)
@YamadaMLB

Instagram
yukiyamada_mlb

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