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吉田正尚(レッドソックス)
復調のきっかけになった、と信じたい。レッドソックスの吉田正尚外野手(32)が、宿敵ヤンキースとの4連戦で存在感を示した。
6月27日の一戦に「1番・DH」で先発出場し、2号先頭打者本塁打を含む3打数2安打1打点。翌28日はスタメンを外れたが、延長10回無死一塁から代打で登場し、右翼線二塁打で好機を広げた。最後はジャレン・デュランの右前打で二塁から一気に生還。チームのサヨナラ勝ちを呼び込み、ライバル−蹴る4連勝を飾った。
27日の一発は、打線に勢いを与える先制アーチだった。初回、相手先発ゲリット・コールの直球を捉え、打球は右中間スタンドへ。吉田にとって18試合、67打席ぶりの本塁打で、1号からは33日が経過していた。3度目の1番起用で、いきなり結果を残した意味は大きい。
ヤンキースとの4連戦前、吉田はJ SPORTS のインタビューに応じた。
「毎年強い。どれだけ順位が離れていようとも、フェンウェイパークでやるヤンキース戦は特別な雰囲気。ファンの方々も楽しみに来られる方が多い。今季はフェンウェイで少し負けが込んでいるので、なんとか勝ちゲームを見せられたら」
今季の両軍は対照的な位置にいる。ヤンキースはア・リーグ東地区首位、レッドソックスは最下位。4月21~23日の本拠地3連戦では3連敗を喫しており、今回のシリーズはリベンジの機会だった。
「(ヤンキース戦は)負けるとなかなかのダメージを食らいますし、その分勝てば倍以上のいい雰囲気になります。そこも含めて、大きなカードかな、と思います」
ロッキーズ戦、試合前の吉田正尚
吉田自身にとっても重要な期間だった。左翼のロマン・アンソニー外野手(22)が右手首を痛めて負傷者リスト入りし、出場機会は増えていた。ただ、6月は27日の試合前まで月間打率.175。本人も「内容のいい打席が少ないです。パッと思い浮かばないくらいなので、なかなか自分の納得する打席は迎えられていません」と打撃に迷いが生じているようだった。
それでも27日は、本塁打だけで終わらなかった。3回先頭の第2打席では、コールの97.3マイル(約156.6キロ)の直球を中前へ。打球初速104.3マイル(約168キロ)の鋭い当たりで、状態の上向きを感じさせた。
吉田は以前から「自分のいい打球は右中間に伸びていく打球」と話している。「落ちずに、しっかりとスピンの効いた」打球を理想に掲げてきた。その言葉通り、右中間へ伸びた34日ぶりの本塁打だった。
翌日には、4連戦4連勝につながるサヨナラ勝利を呼び込む二塁打は、力強いライナーを右翼線へ運んだ。この2試合の活躍で今後の出場機会が保証されるわけではないが、打撃復調へのきっかけにはなり得る。
レッドソックスにとっても、吉田にとっても、宿敵相手のスイープは流れを変える起点になるはずだ。
文:山田結軌(MLBジャーナリスト)
山田 結軌
1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。
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@YamadaMLB
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