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吉田正尚(レッドソックス)
あえていうなら不遇だ。レッドソックスの吉田正尚外野手(32)は全23試合中、スタメンは10試合にとどまっている。外野手とDHは充実した戦力がそろっているからだ。吉田はその状況は、十分に理解しながら、目の前のことに集中している。
「もうコントロールできない部分は仕方ないです。与えられた状況でしっかり結果を出して、使ってもらえるような成績を出していくしかないと思います」
今季に限らず、昨季から言い続けてきた言葉だ。他のチームならレギュラー、といってもそれは架空の話。外野とDHには豊富なメンバーがいる。
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)、ベネズエラ代表として日本戦で3ランを放ったウィルヤー・アブレイユ(26)は昨季、22本塁打。守備力もあり、右翼のレギュラーに定着している。
中堅には、昨季のゴールドグラブ賞を獲得した名手、セダン・ラファエラ(25)が不動のレギュラーだ。15本塁打&15盗塁以上を見込める若手のホープとしてチームの将来を託されている。
左翼にはロマン・アンソニー(21)。昨年8月に8年1億3000万ドル(約207億円)の契約延長を結んだ。さらにジャレン・デュラン(29)は2024年のオールスターのMVPを獲得。20~30盗塁、15~20本塁打を期待できる。この充実した戦力があるため、吉田の出場機会は限定的だ。
4月5日のパドレス戦から6試合連続安打など、限られた出場機会では一定の結果を示している。17日のタイガース戦では、0-0の延長10回に代打でサヨナラ安打を放つなど、勝負どころで印象的な仕事をした。
「代打で一発勝負の時は、やっぱり4打席と1打席の違いは全然違います。ただ、その経験を生かしながら、今の4打席をしっかり大事にやっています」
4月21日(日本時間22日)、今季初の宿敵ヤンキースとの対戦。「3番・DH」で出場するも、4打数ノーヒットに終わり、チームも0-4で完封負けを喫した。ア・リーグ東地区で最下位に沈むなど、苦しい状況が続いている。
走塁練習でコーラ監督と話す吉田
「内容はやっぱり今日もゴロアウトが多かったですし、しっかりライナー性で(野手の)間を抜いて、打球が上がってくれればいいかなと思いますけど。内容はまだ(好調には)程遠いかなと思います」
吉田自身が納得する打球は、まだ少ない。チームの浮上と自身の立場を安定させるために打席の結果と内容を向上させることが急務だ。不遇にも映る起用法。それでも、今できることだけを考え、集中する。
文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)
山田 結軌
1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。
X(旧:Twitter)
@YamadaMLB
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