菅野智之、7回5安打3失点で2試合連続無四球。現地メディアは「期待以上の活躍」と伝える

菅野智之（オリオールズ）

オリオールズの菅野智之は現地4月23日（日本時間24日）、敵地『ナショナルズ・パーク』でのナショナルズ戦に今季3勝目を期して先発登板。

初回に2被弾による3失点を喫するも、その後は順調な投球でスコアボードに『0』を並べ、結局7回94球を投げ、5安打3失点、1奪三振無四球と好投してクオリティ・スタートを達成。しかし、打線の援護が十分でなく、勝敗はつかなかった。試合はオリオールズが3-4で敗れた。

◆試合結果

オリオールズ｜0 0 1 0 0 0 1 1 0｜3
ナショナルズ｜3 0 0 0 0 0 0 1 X｜4

『MLB.com』でオリオールズを担当するジェイク・リル記者は試合後、「先発のスガノが長く粘る『メンタリティ』を貫き、7回を投げ抜く」と題した記事を投稿。

その冒頭で、「まだ、MLBでのキャリアは1ヶ月に満たないながら、トモユキ・スガノは既にオリオールズのクラブハウス内で、この35歳の日本人右腕からは彼がマウンドに上がるたびに何が期待できるか、という評価を築き上げている」と前置き。

チームメイトであるジャクソン・ホリデイの、「彼は素晴らしいね。毎回、彼が登板するときは、クオリティ・スタートを達成してくれることが分かっているし、彼はストライクをたくさん投げて、試合の終盤まで投げてくれるんだ」とのコメントを添えた。

その上で、日本から来たベテランルーキーについて、「ボルティモアは苦闘している。球団の先発ローテーションには負傷者が続出し、期待を下回るパフォーマンスを見せている。しかし、MLBでの基準ではルーキーながら、NPB史上最も輝かしい成績を誇る投手の1人であるスガノは、期待以上の活躍を見せている」と評した。

同記者は続けて、「スガノは水曜の夜、オリオールズがナショナルズ・パークにて、ナショナルズに4-3で敗れた試合で、またしても7回を投げ抜く力投を見せた。オリオールズによる試合終盤の反撃は失敗に終わったものの、スガノは試合を作り、勝てる状況を保った」と、この日の菅野のパフォーマンスを振り返った。

「23試合を消化した時点で、スガノはボルティモアで6回以上投げた唯一の先発投手であり、前回登板した先週木曜のクリーブランド戦でも、見事な7回の投球を見せている彼は、これを2度やっているのである」と、不調が続くチーム内における右腕の奮闘ぶりを伝えた。

また、同記者はこの日の菅野の投球内容について、「スガノは94球を投じた登板のなかで、6球種全てをそれなりに均等に投げ、スプリットを最も多投したものの（29球）、スイーパー（17）、カッター（16）、シンカー（11）、フォーシーム（11）、そしてカーブ（10）もそれぞれ適度な割合で投げた」。

「彼が奪った空振りは42スイング中4度のみだったが、ナショナルズは彼に対して7度しかハードヒットの打球（スタットキャストの計測で打球初速が時速95マイル／152.9キロ以上）を記録しなかった」と伝えている。

記事によると、敵将のデーブ・マルティネス監督は試合後、菅野について「我々は打球を高く上げようとしていた。スガノはかなり良い感じで落ち着いたね。彼のスプリットは良かったし、オフスピードの変化球も良かったし、カッターも試合の後半へ向けて良くなった」とコメントしている。

菅野はこれで2試合連続無四球となったが、記事によると、「2020年の開幕以降、オリオールズの投手で、先発した2試合で連続して7回以上投げつつ、どちらも無四球だったのは、昨年のコービン・バーンズのみ」とのこと。