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エンゼルス移籍1年目の菊池雄星
新天地ではエースとして大きな期待がかかる。エンゼルスと3年総額6300万ドル(約95億1300万円)で契約した菊池雄星投手(33)だ。3月27日のホワイトソックス戦(シカゴ)で開幕投手を務めることが決まっている。
故障なく調整を進め、2月28日のドジャース戦でオープン戦初登板。赤いユニホームで初めての対外試合に臨んだ。1イニング目の初回は球数が26球にかさんだことで途中降板。2回から再登板して合計2回2/3を3安打3奪三振、2失点だった(メジャーには、調整最優先でこうした特別ルールが臨機応変に適応されている)。
「非常に良い感触がつかめて、ストレートが投球の軸になるので、それが良いボール、高めにいっていた。ひとまず今日のところはやりたいことができました」
実戦投球の初期段階は、身体の強度を上げること。打者との駆け引きや、抑えることにフォーカスした配球などは、もう少し開幕が近づいてから、ということだ。だからこそ、菊池は直球の強度を重要視したオープン戦初マウンドだった。
「ストレートも(ストライク)ゾーンの中で勝負できていましたし、95マイル(153キロ)も何度かあった。この時期に95マイル出ていれば順調かな、と少し安心する部分もあります」
注目されたのは「1番・DH」に入った大谷翔平投手(30)との花巻東高校OBの先輩後輩対決。過去、公式戦での成績は24打席で打率.304、3本塁打、7三振と大谷が優勢。この日はフルカウントから真ん中高め、やや外よりの93.9マイル(151キロ)の直球をレフトオーバーに本塁打された。
「3-2からストレートが真ん中に行ったら、それはあのレベルになると逃してくれませんから。カウント悪くしたら、ああなるって感じですね」
2月28日のオープン戦での菊池対大谷の第1打席
セオリーなら、外角へのスライダーで空振り三振を誘う場面。一方で高めの直球は菊池にとって、直球の強さを生かせる得意ゾーンでもある。日本ではいわゆる『困ったらアウトロー』という配球だが、菊池の場合は『困ったらアウトハイ』も選択肢の1つ。
ファウルを取り、空振りを狙う。レギュラーシーズンに入れば、高めのゾーンに制球よくアタックした投球ができるかどうか、それが菊池の投球には重要だ。だからこそ、大谷へ投じたフルカウントからの1球は一見、意外に思える高めの直球を選んだ。
菊池vs.大谷の再戦が公式戦で実現し、同じ状況になったら、今度はどんな配球をするのか。外角への変化球か、あるいはまたしても直球勝負か、もしくはカーブなどの緩急を使うのか。レギュラーシーズンでは4試合で組まれている。
「ケガをしないことが一番大事にしていることですし、チームに対して一番それができることであり、そこだけは責任を持ってやっていきたい。(過去)6年間、ケガなくローテーションを守られていますけど、引き続き、今年はさらに良いパフォーマンスを出して、長いイニングを投げて1年間(ローテを)守るのは意識したい」
これまでのキャリアを尊重され、エース待遇で調整はおおむね、任されている。「基本的には(オープン戦登板は)中5日、6日でゆったりと調整させてもらっている」。
自由な調整と引き換えに、大きな責任を持ちながらエンゼルスでの1年目に挑む。
文/写真:山田結軌(MLBジャーナリスト)
山田 結軌
1983年3月生まれ、新潟県出身。立教大時代にJ SPORTSの野球班でプロ野球中継の現場でスコアブックを書くアルバイトを経験した。サンケイスポーツに2007年4月入社、阪神、広島、楽天などを担当し、2016年2月より大学時代から夢みたMLB取材を続けている。2025年2月に18年間務めたサンケイスポーツを退社しフリーに転身。
X(旧:Twitter)
@YamadaMLB
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