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もちろん、もっとも効果的なのはCMタイムの短縮だが、これが球団の収益、選手の年俸、ひいてはファンの視聴機会の拡大につながっているのだから、安易にこの削減を求めるのもどうかと思う。
何も野球に限ったことではないが、スポーツ中継の放映権料はべらぼうに高い。これは、ドラマなどの他のエンターテイメント番組とは異なり、生中継で観たい層が多いからだ。再生試聴でないから、CMタイムが早送りされない、したがって巨額のスポンサー費用を放送局は獲得できるからだ。
しかし、いまや本来じっくり味わうべき(と、ぼくは思っている)映画ですら、早送り試聴が一般的になっている。今後、スポーツといえども、長い試合時間を嫌って、録画再生試聴が広まらないとも限らないと思う。10年、20年後のそのような事態回避のため、時短短縮の策を講じることは大いに意味があると思う。
ピッチクロック制の導入により、ここまで試合時間は20分以上短縮された、との報道もある。投手たちが、15秒なり、20秒の有効な使い方をモノにするとこのトレンドが続くかどうかはわからない。しかし、それなりの効力を発揮することは、昨季までのマイナーリーグでの実験で証明されている。
選手たちは大変だろうが、毎幕までにしっかりアジャストして欲しい。
文:豊浦彰太郎
豊浦 彰太郎
1963年福岡県生まれ。会社員兼MLBライター。物心ついたときからの野球ファンで、初めて生で観戦したのは小学校1年生の時。巨人対西鉄のオープン戦で憧れの王貞治さんのホームランを観てゲーム終了後にサインを貰うという幸運を手にし、生涯の野球への愛を摺りこまれた。1971年のオリオールズ来日以来のメジャーリーグファンでもあり、2003年から6年間は、スカパー!MLBライブでコメンテーターも務めた。MLB専門誌の「SLUGGER」に寄稿中。有料メルマガ『Smoke’m Inside(内角球でケムに巻いてやれ!)』も配信中。Facebook:[email protected]
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