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7月13日以降、1番の座を守り続けている野間峻祥も、31日に今季2度目となる4安打を記録するなど週間打率.385をマーク。守備でもビシエドの大飛球をフェンスに激突しながら好捕するなど、攻守で存在感を発揮しました。下半身のコンディション不良で6月5日以来、離脱中の西川龍馬がファームで実戦復帰し、一軍の外野争いが激化することが予想されますが、リードオフマンの座を死守すべく、野手キャプテンが躍動しています。
そしてもう1人が、オールスターに出場した小園です。小園は週間打率.364と数字では野間よりも低いですが、チームで唯一、3試合全てで安打を記録。これは重要な意味があります。後半戦スタートとなった29日、中日先発・高橋宏斗の前に8回1死まで無安打に抑えられた打線で、センター前に落ちるこの試合唯一の安打(記録は二塁打)を放ったのが小園でした。
小園は無安打に終わったオールスターでも、慣れないセカンドでの守備で再三、好プレーを見せて存在感を発揮しました。今季のNPBのトレンドとなっている「ノーヒッター」の相手という屈辱を回避した働きを評価し、小園を野手MVPに選出したいと思います。
さて、投手部門ですが、こちらはちょっと難しい状況となっています。先発投手は29日の大瀬良大地が3回4失点、30日のアンダーソンは6回1失点でしたが、31日の野村祐輔も5回途中2失点で降板と、結果を残していません。リリーフ陣も、3試合でのべ8人が登板しましたが、無失点に抑えたのは一岡竜司(2試合)のみ。
チームの結果に関わらず、半ば無理矢理MVPを選出したこれまでなら、アンダーソンか一岡ということになるのですが、「こんな結果の週にMVPなんて必要ない」という厳しい意見もちらほら…。ということで、今回は不本意ながら投手の週間MVPは該当者なし、ということにしようと思いますが、いかがでしょうか?
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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