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横浜DeNAベイスターズ
ハマスタでの“天敵”阪神に今季2度目の同一カード3連勝。首位ヤクルトには惜しくも負け越してしまいましたが、Aクラスも視界に入ってきた先週の戦い、“いいとこ”も満載でした。
◆6月28日(火)○6-2 阪神(横浜スタジアム)
第1打席に安打を放ったソトが、勝ち越し本塁打とダメ押し2点タイムリー二塁打で、3安打3打点の大活躍。守備でミスを連発した楠本泰史の代打で出場した桑原将志が、2点タイムリー二塁打を放った。大和は宮崎敏郎が申告敬遠の後に意地のタイムリー。投手陣は先発の大貫晋一が初回に2失点も、4回以降はノーヒットと尻上がりの投球で7回2失点と好投してチームトップの5勝目。8回はエスコバー、9回は山崎康晃が無失点で逃げ切った。
◆6月29日(水)○4-2 阪神(横浜スタジアム)
先発した石田健大が6回途中2失点で3月30日以来となる2勝目。8安打を打たれたが粘りの投球でコロナ復帰後、初白星をマークした。1死1・2塁のピンチで登板したクリスキーが好リリーフで流れを断ち切り、エスコバー、伊勢大夢、山崎の無失点リレーで登板した全ての投手にホールド、セーブが付いた。打線は佐野恵太が強風に乗せた2ラン本塁打を放ち、決勝点となった4回の2得点はソト、嶺井博希の連続犠飛によるものだった。
◆6月30日(木)○6-5 阪神(横浜スタジアム)
途中出場の嶺井が自身約8年ぶりとなるサヨナラ打。劇的勝利を演出したのが、今季の阪神戦で対戦打率4割超の好相性からスタメン起用された大田泰示だった。1点ビハインドの9回に起死回生の同点打を放ち、最後は“神業”ヘッドスライディングでホームインした。5月22日以来のスタメン1番となった桑原が3安打猛打賞。佐野、宮崎、森敬斗がタイムリーで打点を記録、スタメンマスクの伊藤光はマルチ安打を記録した。投手陣は先発の東克樹が6回途中3失点で勝ち投手の権利を得て降板も、リリーフ陣がリードを守れず、9回の1イニングを無失点に抑えた平田慎吾が今季初勝利をマークした。
◆7月1日(金)○6-4 ヤクルト(神宮球場)
ソトが2ラン本塁打とタイムリーで3打点の活躍。佐野が自身3年連続2ケタ本塁打となる先制の10号ソロ本塁打、大田はタイムリーを含む2安打を記録した。宮崎が3安打猛打賞、桑原もマルチ安打と、4番の牧が無安打でも11安打6得点で好調ヤクルトに競り勝った。先発の今永昇太が7回途中4失点で今季4勝目、プロ通算50勝目をマーク。田中健二朗、クリスキー、山崎が無失点リレーでチームは4連勝となった。
◆7月2日(土)●1-2 ヤクルト(神宮球場)
白熱した投手戦も延長サヨナラ負けで自力優勝の可能性が消滅し、ヤクルトに2リーグ制後で最速となるマジック「53」の点灯を許した。得点は大田のソロ本塁打による1点のみ。先発の濱口遥大が8回途中1失点、エスコバーは打者4人をパーフェクトに抑えたが、最後に伊勢が打たれた。
◆7月1日(日)●4-11 ヤクルト(神宮球場)
先発の京山将弥が2回途中6失点と大誤算。リリーフも2番手の入江大生は1回1/3を無失点に抑えたが、その後は軒並み失点を重ねた。打線は2本のタイムリーを放った牧秀悟を筆頭に、森と宮崎が3安打猛打賞、桑原、ソトがマルチ安打など13安打を記録したが、牧以外で打点を挙げたのは、嶺井と楠本の2本の犠飛だけと効率の悪い攻撃が目立った。
14カード連続勝ち越しで史上最短でのマジックが点灯したヤクルトの強さは、もはや異次元の域に達した感があります。もちろん、最後まで何が起こるかわからないのが野球ですが、現実的に考えると、今季はクライマックスシリーズ圏内の3位以内を目指すことに方針転換した方が賢明かもしれません。
現在5位のベイスターズですが、3位とは2.5ゲーム差、2位との差もわずか4ゲーム。ということになれば、前監督が得意だった“プランB”の戦いから日本一、という形での“横浜反撃”もアリなのではないでしょうか。
文:大久保泰伸
大久保泰伸
フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。
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