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野球 コラム 2022年6月13日

【ハイライト動画あり】明治大学、目標の日本一を果たせずベスト8敗退。秋でのリベンジを誓う。全日本大学野球選手権

野球好きコラム by 明大スポーツ新聞部
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◆2回戦:明治大学 3-0 神奈川大学

2回戦で好投した村田

神奈川大|0 0 0 0 0 0 0 0 0 |0
明治大学|0 0 0 0 0 1 2 0 X|3

「全日本では圧倒したい」との言葉通り、圧巻の投球を披露したのは村田賢一投手(商3=春日部共栄)だ。持ち前のコントロール力を生かした低めに制球される直球と得意球のシンカーのコンビネーションで初見の神奈川大学打線を封じる。4回までは完全投球。5回に初安打こそ許したものの神大に攻撃のスキを一切与えない投球を続ける。

この日最大のピンチは8回表。失策とバント安打が続き、1死二、三塁の局面を迎える。それでも「ピンチでも落ち着いた投球ができた」(村田)。そして春季リーグ戦開幕前からテーマとしてきた『脱力』。この大舞台でも貫き通し、後続を打ち取った。最終的に8回表でマウンドを降りたが、無四球無失点。投球数はわずかに87球と、テンポの良い投球で見事に明治大学を勝利に導いた。

打線では春季リーグ戦でも首位打者に輝いた宗山塁内野手(商2=広陵)が勝負どころで1本放つなど、2安打2打点の活躍。「場面に応じた打撃をしたい」(宗山)と好機で3番の役割を果たし、全日本でもその打棒は健在だ。さらに村松開人主将(情コミ4=静岡)が今春初めてスタメンに復帰。1安打1打点と元気な姿を見せた。

「初戦がすべてだと思って臨んだ」(田中武宏監督)。それだけ気持ちを込めて挑んだ全日本初戦。「目標は日本一のみ」(村松)。3季ぶりの日本一を目指す明大の初戦は投打がかみ合い、六大学覇者たるゆえんを見せつける快勝に終わった。

第71回 全日本大学野球選手権大会 2回戦

【ハイライト動画】明治大学 vs. 神奈川大学

◆準々決勝:明治大学 2-3 佛教大学

サヨナラ負けに立ち尽くす千葉

明治大学|0 0 0 0 0 0 0 0 2 0 |2
佛教大学|0 1 0 1 0 0 0 0 0 1X|3

『明治の粘り』は確かに見せつけた。準々決勝は3年前、明大が優勝を決めた相手である佛教大学。序盤から攻守ともに苦しい展開が続く。苦しみながらも救援陣が粘りの投球で、2回裏途中から8回裏までを1失点にまとめ上げた。何とか投手陣を援護したい野手陣であったが、8回表まではわずか4安打無得点に抑えられる。しかし今年度の明大は簡単には負けない。

第71回 全日本大学野球選手権大会 準々決勝

【ハイライト動画】明治大学 vs. 佛教大学

9回表2死まで追い込まれるも走者三塁で打席にはリーグ戦優勝を決めた蓑尾海斗捕手(文4=日南学園)が入る。「今春、必ず日本一になる」。強く語った頼れる副将が初球をたたくと、中堅に抜ける適時打に。このままの勢いで追いつきたい明大は代走で飯森太慈外野手(政経2=佼成学園)を投入。

絶対にアウトになれない場面で盗塁を決めてみせ、またも好機をつくり出す。打者は立教大学1回戦での同点適時打も記憶に新しい西山虎太郎内野手(商4=履正社)。その試合同様に9回2死2ストライクから変化球をはじき返し、同点適時打を放った。まさに今年度の明大の強さを象徴する同点劇だ。

そのまま逆転とはいかなかったものの、球場全体は明大の勝利ムード一色。9回裏も3者凡退で抑え、流れを引きこむ。そのまま勢いに乗っていきたかったが、タイブレークとなった10回表、先頭打者が犠打を失敗。何とかミスを取り返そうと村松が打席へ。しかし左飛に倒れてしまうと、次打者も凡退。あってはならない無得点で裏の守備を迎えることに。

何とか次の攻撃につなぎたい中で、佛教大の先頭打者が三塁側へ犠打。投手の千葉汐凱投手(営2=千葉黎明)が捕球し、1つアウトを取るはずだった。しかし、一塁へ投じられたボールは無情にもベースカバーに入っていた二塁手のはるか上へ。白球が転々と転がる間に二塁走者がホームイン。試合終了にかけて上がった気温と同様、徐々に熱く盛り上がった好ゲームはまさかの結末で幕を閉じた。

「必ず日本一をとる」(蓑尾)と意気込んで臨んだ全日本選手権。明大らしさは見えたものの最後は力負け、全国のレベルの高さを痛感した。しかし、この全日本で流した悔し涙は必ず秋への礎となる。「もう1回、全員で六大学優勝。そして神宮大会優勝できるように」(村松)。秋こそは日本一の『頂』へ。明大野球部の『頂戦』はまだ道半ばだ。

文:中村謙吾/写真:西村美夕、宮本果林(明大スポーツ新聞部)

代替画像

明大スポーツ新聞部

1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。

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