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野球 コラム 2022年6月7日

【広島好き】週間MVPは地元出身のスター候補と結果を残した守護神。『週刊カープいいとこどり』5月31日~6月5日号

野球好きコラム by 大久保泰伸
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マツダスタジアムでのオリックス戦で思い出すのが、鈴木誠也の2試合連続サヨナラからの3試合連続決勝本塁打。今や伝説となったこの3連戦は、誠也自身のブレイクだけでなく、チームを25年ぶりのリーグ優勝へと導くものでした。そんなオリックスとの交流戦、気がつけば、とんでもないことになっていました。

交流戦4カードが終わり、チーム打率、得点とも12球団最下位、本塁打0という打線ですが、先週は下位で起用された選手が数字を残しました。3・4月の月間打率.319から、5月は同.217と失速していた堂林翔太ですが、先週の6試合では12打数4安打の打率.333と復調気配を見せています。6、7番で2試合にスタメン出場し、その他の4試合は代打で出場。最少スコアでの勝利となった5月31日の日本ハム戦では、0-0の8回に宮西尚生から二塁打を放ち、決勝点となるホームを踏みました。

堂林と左右の使い分けの形で2試合にスタメン出場した宇草孔基は、6試合で7打数2安打の週間打率.286。2日の日本ハム戦では、押し出し死球で今季初打点を記録しました。打撃だけでなく、盗塁数も交流戦で12球団最下位(2個)、リーグでも最少の10個と低迷するチームで、昨季は43試合出場でチーム2位タイの6盗塁をマークした宇草が定位置を確保すれば、面白い存在になりそうです。

出場数は3試合と少ないですが、上本崇司は週間打率.600を記録。守備での途中出場となった6月4日のオリックス戦で、5月8日以来となる安打を放つと、翌日は今季初のスタメン落ちとなった小園海斗に代わって8番・ショートで出場し、2安打と敬遠四球で4打席中3打席に出塁しました。好スタートを切った序盤戦に“つなぎの打線”の象徴的存在となったこの人が復調すれば、どん底状態の打線も息を吹き返すかもしれません。

これまで打線を引っ張った主力が勢いを失う中、好調な打撃で下位から3番に抜擢されたのが中村奨成です。先週の6試合に外野と本職の捕手でスタメン起用された中村奨は、7番で出場した1日の日本ハム戦で今季初のマルチ安打を記録。3番に昇格した3日のオリックス戦では、自身初の3安打猛打賞をマークしました。

週間打率は.304で、2日には満塁の場面で走者一掃のタイムリー二塁打を放つなど、6試合で5打点。あの夏の甲子園から6年、ようやく覚醒の兆しを見せた地元出身のスター候補を、文句なしの野手週間MVPに選出したいと思います。

投手陣で勝ち星を挙げたのが、床田寛樹と九里亜蓮。森下暢仁は山本由伸と投げ合い、7回まで1失点と好投しましたが、逆転した直後の8回に打たれて悔しい黒星となりました。リリーフ陣は、森浦大輔と松本竜也がともに2試合無失点、3試合に登板したケムナ誠は2失点も自責点は0で、3人が週間防御率0.00。

そして勝ち試合では、やはり栗林良吏がセーブを挙げています。約1週間ぶりの登板となった31日は無死1・2塁のピンチを招くも、後続を抑えて床田との完封リレーを完成。2日は2奪三振のパーフェクトリリーフでした。最悪のチーム状態で登板間隔も不安定な中、きっちりと結果を残した守護神を投手MVPに選出したいと思います。

2017年に三次とマツダで薮田和樹、大瀬良大地(勝利投手は九里亜蓮)、岡田明丈で3連勝して以来、2018年から4年間(2020年は交流戦なし)でオリックス戦は12連敗となってしまいました。三次と言えば、昨年からオリックスは梵英心が打撃コーチに就任し、カープのリーグ3連覇時に二軍監督を務めた水本勝己がヘッドコーチを務めています。

昨年からの6連敗は、この2人の存在が少なからず影響していることは否定できないはずです。年間3試合しか対戦しない相手について、いかに多くの情報を持つか。何らかの形で対策をしなければ、今後も交流戦が鬼門となってしまうことが避けられないのではないでしょうか。

文:大久保泰伸

大久保泰伸

フリーライター、編集者。1969年広島市生まれ、現在は神奈川県在住。出版社勤務を経て、20世紀の終わり頃に独立。別冊宝島野球シリーズの執筆、編集や広島などのOBの著書の編集協力などを行い、同社のプロ野球選手名鑑は創刊時から現在まで関わる。記者活動は2009年にベースボール・タイムズ紙の広島担当でスタートし、15年から野球専門サイトのフルカウントで広島、18年からはDeNA担当も兼務した。

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